クリアコード、メールシステムテストのためのメールを共有するオープンソースプロジェクト「test-mailsプロジェクト」を開始
クリアコードは1月27日、エキサイトとともに、メールシステムをテストするためのメールを共有するオープンソースプロジェクト「test-mailsプロジェクト」を開始したと発表した。
test-mailsプロジェクトは誰でも自由に再利用できるテストメール集の提供を通じて、メールシステムのテストを支援することを目的としたオープンソースプロジェクト。
エキサイトは2013年8月にエキサイトメールをリニューアルし、新しいメールシステムにはSendmailやmilter managerをはじめとしたオープンソースソフトウェアを積極的に採用している。また、リニューアルにあたって、メールシステムの検証用にテストメールを作成した。これらのテストメールを自社だけでなく誰でも自由に再利用できるようオープンソースにすることを検討した結果、クリアコードと連携してtest-mailsプロジェクトを発足することとなった。
テストメールはMITライセンスで提供され、非公開のメールシステムにも利用したり、変更を加えて利用したりすることができる。
test-mailsプロジェクトでは、網羅的なテストができるよう通常のメールだけでなく行儀悪いメールも収集する。行儀の悪いメールの例としては以下のものが挙げられる。
- RFC5321に準拠していない
- MTAの限界を超えている
- 日本の携帯キャリアの独自仕様が含まれている
- ASCII以外のエンコーディングを使っている
このような行儀の悪いメールは、慣習として通常のメール同様に処理されることが期待されており、メールサービス提供者は特別の対応が必要となる。また、メールの消失や文字化けなどを防ぐためにはこれらの行儀の悪いメールに予め対応することが望ましく、行儀の悪いメールがそろったテストメールの必要性は高まっている。
エキサイトが提供するメールサービス「エキサイトメール」をバージョンアップするにあたって、クリアコードはmilterの開発支援ならびにmilter managerを利用したメールシステムのテスト支援を行った。この時に作成したテストメールやクリアコードがmilter managerの開発、導入時に使用するテストメールを順次提供していく。また、test-mailsプロジェクトではテストメールの収集に協力いただける企業、個人を広く募集し、様々な種類のテストメール収集を目指している。test-mailsプロジェクトの開始にあたって、三菱電機インフォメーションシステムズ、デージーネットがプロジェクトへの参加ならびにテストメールの提供を表明している。
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