デージーネット、暗号化や圧縮をサポートしたメールアーカイブソフトを無償公開

2014年5月27日(火)

デージーネットは5月23日、同社が開発したメールアーカイブソフトである「Messasy」に暗号化や圧縮の機能を追加し、オープンソースソフトウェアとして無償公開した。「Messasy」を使うことで、企業活動などで利用しているメールを安価に保管することができるようになった。

「Messasy(Message Archive System)」は、デージーネットが開発し、無償で公開されているオープンソースソフトウェア。そのため、既存のメールシステム環境に組み込むだけで、安価にメールアーカイブ機能を導入することができる。

「Messasy」の特徴は、Red Hat Enterprise Linuxで採用されている標準的なメールサーバであるPostfixにメール保存機能をアドオンするシンプルなソフトウェアとして作られていること。また、多くのメールアーカイブソフトウェアが、保管されたメールを専用クライアントで管理するのに対して、「Messasy」では、Outlookなどの標準的なメールソフトで管理することができる。そのため、管理者はメールの検索や転送などを、通常のメールソフトを使うのと同じ方法で行うことができる。

今回の「Messasy」のリリースでは、メールを圧縮して保存したり、暗号化して保存する機能が導入された。この機能を利用することで、従来よりもクラウド環境で利用することが、より安全かつ効率的になる。

保存するデータの量により課金されることが多いクラウドの場合では、メールを圧縮して保管することができるため、クラウド業者に支払う利用料金も抑えることができる。また、重要な機密情報を含んでいるメールをクラウド上に保存することもセキュリティ面での懸念となっているが、暗号化の機能を利用することでより安全に利用することができるようになる。

「Messasy」は、Red Hat Enterprise Linux 6と、その派生版で無償で利用できるCentOS 6やScientific Linux 6で動作することが確認されている。「Messasy」は、メールサーバであるPostfixや、POP/IMAPサーバのDovecotなど、Red Hat Enterprise Linuxなどで標準パッケージとして提供されているソフトウェアの機能を利用して動作する。クラウド上のシステムにもインストールすることができる。

デージーネットでは「Messasy」の有償ソフトウェアサポートを提供している。また、「Messasy」を使ったメールアーカイブサーバの構築や、既存メールシステムへの組み込み、クラウド上での利用環境の整備などのサポートも提供している。


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