GroundWork Monitorのまとめ
GroundWork Monitorのまとめ
以上、GWMについて説明してきましたが、概要、特徴についてまとめておきます。
- オープンソースの統合監視ソフト
- Linuxで動作
- 統合監視ソフトのNagiosをベースに、GUIベースの設定を行えるようにした。Nagiosそのもののインターフェースもある
- JBoss、Apache、MySQLなど多数のオープンソースがベース(図3のように、Bookshelfの「OPEN SOURCE REFERENCE」に、使用しているソフトの一覧が表示される)
- 専用サーバーで動作させることを推奨(多数の関連ソフトを動作させていることもあり、監視対象ホスト/サービスが多い場合はGWM専用サーバーを推奨)
- 管理/監視画面がWebアプリケーション(1つの画面に表示される項目が多いので、解像度の高いディスプレイでWebブラウザを開くとよい)
- オープンソース版(Comminity Edition)のほかにサポート付きの有償版(Enterprise Edition)がある(有償版の機能がいくつかオープンソース版では欠けている。なお、プレセンチアや富士通SSLがGroundWork Monitorに関するサービスを提供している)
なお、実際に使用してみた感触ですが、インストールも特に引っかかるところもなくスムーズに行き、設定操作、監視表示なども、すべての機能を試したわけではありませんが、不安定なところは無く、完成度は高いと感じました。
最後に
オープンソース・ソフトの統合運用監視ツールとしてGroundWork Monitorについて説明してきましたが、ほかにもOSS統合運用監視ツールはたくさんあります。日本では、ZabbixやHinemosと言ったところが有名で、情報量が多く、ユーザーも多いのではないかと思います。
現在、「OSS統合監視ツール推進協議会」という団体があり、上記のような有力ツールの関連ベンダーが集まり、OSS統合監視ツールを広めていこうとしています。筆者は、2009年11月25日に同団体が主催した「オープンソースによる統合運用監視の勧め」というセミナーに参加してきました。
このセミナーでは、Hinemos、Zabbix、GroundWork Monitor、それにMySQL Enterprise Monitorについて、各ベンダーが紹介を行っています。今後も、各ツールの利用方法などの情報が、分かりやすいかたちで提供されるのを期待しています。また、これらのツールについては、OSSで時々問題になる、サポートに関する心配が要らないという特徴があります。
以上で連載は終わります。「オープンソースで手軽に運用管理」というテーマからすると、運用管理分野のごく一部しかカバーすることができませんでしたが、本連載が読者のシステム運用管理の一助になれば幸いです。
【参考文献】
「GroundWork社GroundWork Community Editionサイト」(アクセス、2009/12)
「GroundWork日本語コミュニティ・サイト」(アクセス、2009/12)
「OSS統合監視ツール推進協議会サイト」(アクセス、2009/12)