プログラミング言語がたくさんある理由
プログラミング言語ができること
プログラミング言語を用いて作成するソフトウエアには、様々な種類があります。作成するソフトウエアの種類によって、利用される言語も変わってきます。プログラミング言語を学び始める際は、自分が作りたいと考えているソフトウエアは、どういった言語が向いているのかを先に知っておくと良いでしょう。
例として、巷で見かけることが多いソフトウエアの種類をいくつか挙げてみましょう。
Webアプリ
Webブラウザで閲覧することができるアプリケーションです。お馴染みのGoogle検索やTwitter、Amazonの通信販売や、mixiやFacebookのようなSNSなどは、Webアプリです。
Webアプリを作成するには、HTML、CSS、JavaScript、PHP、SQLなど複数の言語を学ぶ必要があります。しかしこれらはプログラミング言語(もしくはマークアップ言語)の中でも比較的簡単なものなので、学習コストはそれほど高くはなりません。求人の数も多いので、職業プログラマになることを目指すならここから始めると良いかもしれません。
利用される主なプログラミング言語 : PHP、Java、Ruby、JavaScript、ActionScript
デスクトップアプリ
電卓やメモ帳のような、デスクトップ上で動作するアプリケーションです。パソコン上で動くアプリケーションの大半はこれにあたります。
図2:デスクトップアプリの例 |
デスクトップアプリの作成は、OSによって利用する言語が変わってきます。WindowsではC++やC#を利用するケースが多いです。速いレスポンスが必要とされるソフトウエアではC++が使われます。MacではObjective-Cを使うケースが多いようです。
利用される主なプログラミング言語:C++、C#、Visual Basic、Objective-C
組込系/制御系
組込系/制御系は、パソコン上ではなく、家電などの電子機器上で動くソフトウエアを指します。DVDレコーダーやカーナビなどで動くソフトウエアがこれにあたります。ロボットの動きを制御するソフトウエアなどもこれですね。
家電はパソコンとは違ったCPUやインターフェースを持っています。開発に必要になる知識も、パソコン上で動くソフトウエアとはまた違ったものになります。よりハードウエアに近い場所でモノづくりがしたい人には向いていると思われる分野です。
利用される主なプログラミング言語:C、C++
スマートフォンアプリ
iPhoneやAndroidなどのスマートフォン上で動くソフトウエアです。スマートフォンを利用している際に、Apple StoreやAndroid Marketなどから購入するソフトがこれにあたります。
図3:iPhoneではObjective-Cが開発に使われる |
iPhoneはObjective-Cを、AndroidはJavaを利用して開発するのが一般的です。最近、需要を急激に増やしているので、将来性を考えると狙い目の分野かもしれません。
利用される主なプログラミング言語 : Java、Objective-C
ゲーム
ゲームを作りたいという意図でプログラミングを学び始める人も多いのではないでしょうか。ゲームを作るのに必要な言語は、プラットフォームによって変わってきます。
GREEやモバゲーなどで流行っているソーシャルゲームの開発は、基本的にはWebアプリと同様の知識が必要になります。ユーザーから見える表側はFlash+AcrionScriptやHTML+JavaScriptを、バックグラウンドではPHPなどを利用する場合が多いようです。
Windows上で動くゲームは、デスクトップアプリと同じくC++やC#を利用します。
コンシューマ機のゲーム開発に求められる言語はゲーム機によって変わってきます。一般的にはCやC++の経験が求められることが多いようです。
利用される主なプログラミング言語 : JavaScript、PHP、C、C++、ActionScript、HTML
ボット
Twitterやブログなどでよく見かける、自動的にメッセージを投稿したり、指定された情報を収集したりするようなソフトウエアをボットと呼びます。
Twitterボットは比較的簡単に作ることができるので、「こんなボットを作ってみたい」という構想を持っている方は、勉強代わりに作ってみるのも1つの手だと思います。
利用される主なプログラミング言語 : Perl、Ruby、PHP
目的にあわせて最適な言語を探す
ここで挙げたソフトウエアの種類は、世の中に溢れているソフトウエアのごく一部です。
「こういったソフトを作りたい」と具体的に考えているものがある場合は、それに類似したソフトウエアを探して、どういった言語で書かれているかを調べてみるのも良いでしょう。
プログラミングの技能を就活に活かしたいと考えている方は、「IT 求人」などでググって実際の求人情報を確認し、どういったソフトウエアの求人が多いかを確認するのも手だと思います。