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Eucalyptusの動作環境

2011年9月8日(木)
志田 隆弘(SHIDA TAKAHIRO)

ハードウェア

Eucalyptus を実験的に稼動させる場合はそれほどハードウェアのスペックが高くなくても環境を構築することが可能ですが、普通に利用するクラウド環境を構築するには、次に述べるようなハードウェアを用意してください。

CPU
CPU はどのコンポーネントにおいてもXeon かOpteron などのCPU で3GHz 程度のスペックがあると望ましいです。NC では、CPU コア数が8 コア以上あればより集約性を高めることができます。
また、ハイパーバイザにKVM を利用する場合、NC のCPU には仮想化支援機構(Intel-VT やAMD-V)が搭載されている必要があります。Ubuntu Linux やFedora を使用する場合にはハイパーバイザにKVM を利用するため、注意が必要です。
CPU が仮想化支援機構に対応しているかどうかを調べるには、NC とする対象のマシンで次のコマンドを実行して確かめることができます。このコマンド実行結果としてCPU フラグを示す出力があれば、そのCPU が仮想化支援機構に対応していることになります。
egrep '(vmx|svm)' /proc/cpuinfo
メモリ
CLC やWalrus、SC はJava で実装されているため、メモリの消費量が比較的多くなっています。そのため、CLC やWalrus、SC を快適に動作させるには少なくとも4GB 以上のメモリが望ましいです。
NCのメモリはインスタンスが使用するメモリに直接つながるため、多めに搭載する必要があります。たとえば、起動するインスタンスのメモリを2GB とすると2 台起動する場合は4GB、4 台起動する場合は8GB 以上のメモリが必要になります。
ディスク
Walrus は、インスタンスのディスクイメージとEBS ボリュームのスナップショットを保存する領域を必要とします。Walrus のデフォルト設定では最大使用量は合計で80GB となっており、それに加えてユーザーデータを格納する容量として1 ユーザー当たり25GB 必要とするので、最低でも150GB 以上のディスクが必要です。ただし、インスタンスのディスクイメージはサイズが大きいため、数百GB 以上を搭載していないとすぐに使い果たしてしまいます。そのため、できる限り大きなサイズのディスクを用意することが望ましいです。
SC は、EBS ボリュームを保存する領域で、デフォルトの設定値では50GB となっています。インスタンスのデータを永続化するために利用するEBS ボリュームは非常に重要な役割を果たすため、Walrus と同様に大きなサイズのディスクを用意することが望ましいです。
NC は、インスタンスが使用する領域とインスタンスのディスクイメージをキャッシュする領域を必要とします。1 インスタンスが使用する領域はデフォルトの最大値で20GB なので、1 NC で4台起動する場合は80GB 以上のディスク領域が必要になります。加えて、インスタンスのディスクイメージをキャッシュする領域としてデフォルトで10GB が必要となるため、合計で90GB 以上が必要となります。インスタンスを起動する数に合わせて多めに搭載する必要があります。
NIC
ネットワークモードの設定によって違いますが、NIC は最大で2 つあれば十分です。詳細は次章にて説明します※1
ネットワークスイッチ
MANAGED モードを利用する場合はCC とNC 間の通信でタグVLAN を使用するため、MANAGED モードの機能を正しく利用するためにはタグVLAN に対応したスイッチでCC とNCを接続する必要があります。

[※1] 本サイトの連載では掲載の予定はありません。詳しくは書籍をご覧ください。

この記事のもとになった書籍
ストレージ運用管理実践ガイド

Eucalyptusではじめるプライベートクラウド構築

Eucalyptusのインストールから設定、APIの利用方法やマシンイメージの作成方法などを丁寧に解説。AWSとの連携など、今後のトレンドであるハイブリッドクラウドやインタークラウド(クラウド相互互換)についても言及。GoogleやAmazonなどが提供するクラウド環境を社内インフラを用いて独自に構築できる。

羽深 修/志田 隆弘/田中 智文
(NTTデータ先端技術株式会社)著
価格:3,990円 (本体 3,800円+税)
発売日:2011年5月25日発売
ISBN:978-4-8443-3025-7
発行:インプレスジャパン

 
著者
志田 隆弘(SHIDA TAKAHIRO)
NTTデータ先端技術株式会社

2008年 同社にてEucalyptusを用いた新しい開発基盤の研究と構築に携わり、システム開発の上流から下流までをサポートする新しい開発の仕組みを研究中
3 年ほど前からEucalyptusを本格的に使い始め、最近ではEucalyptusにどっぷり浸かった生活をしている。他の著書として『Eclipse 3.4 プラグイン開発 徹底攻略 Eclipse 3.4 Ganymede 対応』『Eclipse 逆引きクイックリファレンス Eclipse3.3 Europa 対応』(いずれも共著、毎日コミュニケーションズ)がある。
Twitter:@shida1234

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