SoftLayerのゲートウェイをVyOSで操作する
[PR]
SoftLayer上のデフォルトゲートウェイをVyattaにて操作することができます。今回はVyattaを最新のVyOSにアップデートして利用する方法を解説します。
はじめに
今回は、SoftLayer上におけるVyOSの始め方を解説していきます。
SoftLayerのネットワーク構成は非常にシンプルで素直な構成となっており、プライベートとパブリックのネットワークを持ちます。簡単な説明については、筆者がユーザーグループで発表している資料を参考にしてください。これらのネットワークをリモートから操作するためのVPN装置として、今回紹介する「仮想ルーター」を利用します。仮想ルーターとして、SoftLayerでは「Vyatta 6.5/6.6」が提供されますが、今回は「VyOS」にアップデートして利用する方法を紹介します。
SoftLayerで仮想ルーターを利用するには、2つの選択肢があります。
1.SoftLayerの基盤に根ざした「ゲートウェイアプライアンス」
ゲートウェイアプライアンスは、ベアメタルサーバーとして提供されます。他のクラウドサービスと違い、このゲートウェイアプライアンスを利用すると、「デフォルトゲートウェイ」として利用できるようになります。図に示すように、各サーバーが所属するVLANが、ゲートウェイアプライアンスに論理的に接続されることになります。それによってVPNだけでなく、FirewallやNATなど、さまざまな機能をユーザーにより制御できます。特徴なのは、「複数」のVLAN間の通信を制御できるようになることです。
2.仮想サーバーにVyattaを導入する方法
VLAN上の仮想サーバーにVyattaを構築する方法です。この場合には、各サーバーはSoftLayerの提供するデフォルトゲートウェイに接続されているため、仮想ルーター経由の通信が必要な場合、サーバー側でルーティングを設定する必要があります。
いずれの場合においてもVyattaをプレインストール済みのサーバーとして利用可能なため、特に導入手続きは不要です。
ヒント
SoftLayerの特徴の1つとして、外向け(インターネットに対してのアウトバウンド)通信のみ通信費用がかかりますが、標準で一定量の無料通信枠が設けられています。冗長化構成などを取る場合には、2台の無料枠パケットを融通し合うための「プール」という機能があるので、利用を検討してみるとよいかと思います。
VyOS導入の手順
SoftLayer上でVyOSを利用するためには、Vyattaプリインストールモデルを購入してVyOSを導入していく手順となります。本来であれば「ゲートウェイアプライアンス」の紹介をしたいところですが、試験で使うには「お高い」ので、ここでは仮想サーバー上にVyOSをオーダーする方法について説明していきます。
以下の内容については管理ポータルからも実施可能ですが、ここではコマンドラインベースで説明します(slコマンドが利用できることを前提に進めます)。
必要があればVLANを指定するとよいでしょう。仮想サーバーの場合には、おおむね10分程度でデプロイされてくるかと思います。これでVyattaを利用できます。
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- VMware NSXができること~ネットワーク仮想化編~
- PaaSもIaaSもオンプレミスもいいとこ取り!!Windows Azure Virtual Networksで合わせワザ一本!!
- VMware NSX 6.3の新機能と強化ポイント
- Keycloakのインストールと構築例
- VMware SD-WANのベストプラクティス
- VMware SD-WANの最新動向
- IIJ、「IIJ GIOリモートアクセスサービス」を提供開始
- OpenStack Kilo(RDO版)でのMidoNet構築手順(2)
- HTTPキャッシュと出力キャッシュ
- IBMのSoftLayerで最新のDrupal 8を試してみよう!