2014年から混乱状態にあるIoTの標準化事情は少しマシになりつつある。というのも、オーストラリアが英国を中心とした団体のIoTデバイス向けオンラインカタログ『HyperCat』の規格を採用することにしたのだ。
HyperCat Australiaグループは、英国のHyperCatを推進するグループに対抗する形で現れた。まだ新しい分野であるIoTでさまざまな規格が覇権争いを繰り広げている反動だろう。この支持者には、KPMG Australia, Flexeye, Giant Ideas にシドニー工科大が名を連ねている。
「立ち上げ声明が昨日出され、すべて始まったばかりであるにもかかわらず、24時間もしないうちに40件以上のHyperCat Australiaへのメンバー登録があった」と、KPMG AustraliaでIoTの前線に立つピエール・ホガース・スコット氏は語る。
オーストラリアにおける反響とはまた別に、HyperCatは世界的にもIntel、IBM、Huawei、Cisco、ARM、Broadcom、富士通といったビッグネームから支持されている。
「HyperCatの目標は、コネクテッドデバイスとデータを連動し都市や生活の質を向上させ、IoTの世界的拡張を加速することである」とは、HyperCatアライアンスを設立したジャスティン・アンダーソン氏の言葉だ。
JSONベースのHyperCat規格は、インターネットを経由してIoTデバイス同士が情報をやり取りするために用いられる。
「国民は異なる区域間で、生活を向上するためのスマートシティを作り上げる仕組みを模索している。HyperCat Australiaはそういったパートナーシップの1つであり、都市の問題解決のため、プラットフォームに最新のテクノロジーを採用することを可能にするものだ」と、オーストラリアの都市デジタル化の審議官 アンガス・テイラー氏は付け加えた。
ちなみに、彼はHyperCat Australiaのイベントに過去出席したことがある。
オーストラリアのスマートシティへの取り組みの鍵
先月、テイラー氏は5000万ドル規模のスマートシティ計画を発表し、Suburbs Programでは数度のステークホルダーたちによる円卓会議が行われると言った。その初回は、9/14にメルボルンで行われた。
これは4月に同国政府が発表したスマートシティ計画の三本柱の1つ、「Smart Technology」と題されたものを受けてのことだ。ドキュメントには、IoTなどの技術を踏まえたインフラ刷新のアプローチが綴られている。
「オーストラリア政府はインフラプロジェクトの査定を強化し、インフラネットワークサービスの効率や永続性を改善するための新しいテクノロジーについても評価を進めることとする」と、ドキュメントには記されている。政府主導でスマートシティ化に本腰を入れるオーストラリアの今後の動きに注目だ。
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ReadWrite[日本版] 編集部
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