Oracle Database 12c Release 1のインストールとDB作成

2016年12月6日(火)
野村 達也
「ORACLE MASTER Bronze Oracle Database 12c資格取得への道」連載補助資料。

こちらのページでは、「Oracle Database 12c Release 1(12.1.0.2.0)Microsoft Windows x64」製品のインストールとDB作成方法について解説いたします。必要なモジュールについては、Oracle Technology Networkからダウンロードしておいてください。

Oracle Technology Network(OTN)

合わせて、連載「ORACLE MASTER Bronze Oracle Database 12c を何が何でも取得しよう!!」の第1回も参照してください。

Oracle Databaseのインストールの前に

製品をインストールするために必要なハードウェア、ソフトウェアの要件は以下のとおりです。「Oracle Databaseインストレーション・ガイド12cリリース1(12.1)for Microsoft Windows」のマニュアルも合わせてご確認をお願いします。

Windows x64のハードウェア要件

要件
プロセッサAMD64およびIntel EM64T
物理メモリー(RAM)4GB以上
仮想メモリー(スワップ)・物理メモリーが2~16GBの場合は、仮想メモリーをRAMと同じサイズに設定します
・物理メモリーが16GBを超える場合は、仮想メモリーを16GBに設定します
ディスク領域10GB以上
ビデオ・アダプタ256色以上
画面解像度1024×768以上

Windows x64のソフトウェア要件

要件
オペレーション・システムOracle Database for Windows x64は、次のオペレーティング・システムでサポートされています
・Windows 7 x64 - Professional、EnterpriseおよびUltimateエディション
・Windows 8 x64およびWindows 8.1 x64 - ProおよびEnterpriseエディション
・Windows 10 x64 - Pro、EnterpriseおよびEducationエディション
・Windows Server 2008 x64 - Standard、Enterprise、DataCenterおよびWebエディション
・Windows Server 2008 R2 x64 - Standard、Enterprise、Datacenter、WebおよびFoundationエディション
・Windows Server 2012 x64 - Standard、Datacenter、EssentialsおよびFoundationエディション
・Windows Server 2012 R2 x64 - Standard、Datacenter、EssentialsおよびFoundationエディション

Oracle Database ソフトウェアのインストール

ダウンロードしたモジュールの解凍

Oracle Technology Networkからダウンロードした「winx64_12102_database_1of2.zip」と「winx64_12102_database_2of2.zip」ファイルを解凍します。ここでは、C:\work以下にダウンロードしたものと仮定します。C:\work\winx64_12102_database_2of2\database\stage\Components配下の5つのフォルダをすべてC:\work\winx64_12102_database_1of2\database\stage\Components配下へコピーします。

ダウンロードしたモジュールの解凍

ダウンロードしたモジュールの解凍

コピーが完了したらC:\work\winx64_12102_database_1of2\database配下にある「setup.exe」をダブルクリックしてください。Oracle Universal Installerが起動して、Oracleのインストールが開始されます。

インストール開始

インストール開始

セキュリティ・アップデートの構成

セキュリティ通知やアップデート情報を受け取る設定画面が出ます。今回は「セキュリティ・アップデートをMy Oracle Support経由で受け取ります(W)。」のチェックボックスを外してから「次へ」をクリックしてください。

セキュリティ・アップデートに関するチェックを外す

セキュリティ・アップデートに関するチェックを外す

以下の画面が出ますが「はい」を選択してインストールを進めてください。

電子メール・アドレスに関する確認ダイアログ

電子メール・アドレスに関する確認ダイアログ

インストール・オプションの選択

インストールのオプションを選択します。今回はデータベース・ソフトウェアのみインストールして、のちほどDatabase Configuration Assistantを使用してデータベースを作成します。「データベース・ソフトウェアのみインストール」のラジオボタンを選択し「次へ」をクリックしてください。

インストール・オプション

インストール・オプション

Gridインストール・オプション

使用するデータベースのタイプを選択します。今回はシングルデータベースを使用しますので「単一インスタンス・データベースのインストール」のラジオボタンを選択し「次へ」をクリックしてください。

データベースのタイプを選択

データベースのタイプを選択

製品言語とデータベース・エディションの選択

使用する言語を選択します。日本語と英語が選択されていることを確認して「次へ」をクリックしてください。その後、データベース・エディションの選択に移りますので「Enterprise Edition」が選択されていることを確認して「次へ」をクリックしてください。

言語の選択

言語の選択

エディションの選択

エディションの選択

Oracle ホーム・ユーザーの指定

セキュリティを考慮して、標準のWindowsユーザー・アカウントを指定してインストールすることができますが、今回は「Windows組込みアカウントの使用」のラジオボタンを選択して「次へ」をクリックします。

ユーザーを指定

ユーザーを指定

以下のような警告が出ますが「はい」をクリックしてインストールを進めます。

ユーザー指定の確認ダイアログ

ユーザー指定の確認ダイアログ

インストール場所の指定

ソフトウェアをインストールする場所を決定します。ここでは以下のように設定しています。

  • Oracleベース:C:\app\oracle
  • ソフトウェアの場所:C:\app\oracle\product\12.1.0\dbhome_1

「次へ」をクリックしてください。

インストール場所の指定

インストール場所の指定

前提条件チェックの実行およびサマリー

ターゲットの環境がインストールの要件を満たしているかどうか、チェックを行います。問題なければサマリー画面に移りますので「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

要件の確認中

要件の確認中

インストール前の最終確認

インストール前の最終確認

インストールの完了

画面上でインストールの進行状況を確認できます。最後まで完了しましたら「閉じる」をクリックしてインストール完了です。

インストール進行中

インストール進行中

インストール完了!

インストール完了!

Oracle Database の構築

Database Configuration Assistant の起動

Oracle Databaseソフトウェアのインストールが完了しましたらDBの構築を行います。以下のようにたどり、Database Configuration Assistant を起動させてください。

「Windows ホーム」→「すべてのプログラム」→「Oracle - OraDB12Home1」→「コンフィグレーションおよび移行ツール」→「Database Configuration Assistant」

データベース操作

Database Configuration Assistantを使用してDBを構築します。「データベースの作成」のラジオボタンを選択して「次へ」をクリックしてください。

データベースの作成

データベースの作成

作成モード

作成モードで「拡張モード」を選択して「次へ」をクリックします。

拡張モードを選択

拡張モードを選択

データベース・テンプレート

「汎用またはトランザクション処理」を選択して「次へ」をクリックします。

テンプレートに「汎用またはトランザクション処理」を選択

テンプレートに「汎用またはトランザクション処理」を選択

データベース識別情報

一意にデータベースにアクセスするための情報を入力します。今回は、グローバル・データベース名のフィールドに「orcl」を入力します。その下のSID(システム識別子)フィールドには、同じ文字列が自動で入力されます。さらに、「コンテナ・データベースとして作成」のチェックボックスを外した状態で「次へ」をクリックします。

データベース識別情報の指定

データベース識別情報の指定

管理オプション

「Enterprise Manager(EM) Database Expressの構成」のチェックボックスにチェックを入れます。「EM Database Expressポート」は、デフォルトの5500のままにします。「次へ」をクリックします。

管理オプションの指定

管理オプションの指定

データベース資格証明

データベース資格証明のためにパスワードを設定します。今回は「すべてのアカウントに同じ管理パスワードを使用」を選択します。パスワードは任意に設定してください。

パスワードの設定

パスワードの設定

ネットワーク構成

ネットワーク構成を行います。「新規リスナーの作成」のチェックボックスにチェックを入れて、リスナー名に「LISTENER」、リスナー・ポートに「1521」を入力して「次へ」をクリックしてください。

ネットワーク構成の設定

ネットワーク構成の設定

記憶域の場所

データベースのファイルを配置する場所とリカバリ資源の保存場所を決定します。今回は以下のように設定してください。

ファイルの配置場所を指定

ファイルの配置場所を指定

データベース・オプション

今回、サンプル・スキーマを使用していきますので「サンプル・スキーマ」のチェックボックスにチェックを入れて「次へ」をクリックしてください。

データベース・オプション

データベース・オプション

初期化パラメータ

初期化パラメータの設定を変更します。「メモリ・サイズ(SGAおよびPGA)」を「1024」に設定し、「自動メモリー管理の使用」のチェックボックスにチェックを入れてください。

初期化パラメータの設定

初期化パラメータの設定

「キャラクタ・セット」のタブをクリックし、「Unicode(AL32UTF8)を使用」を選択して「次へ」をクリックしてください。

キャラクタ・セットの設定

キャラクタ・セットの設定

作成オプションおよびサマリー

「データベースの作成」のチェックボックスにチェックが入っていることを確認して「次へ」をクリックします。サマリー画面にて「終了」をクリックしてDBの作成を開始します。

データベース作成オプション

データベース作成オプション

データベース作成の最終確認

データベース作成の最終確認

進行状況ページ

画面上でDB作成の進行状況を確認できます。

データベース作成進行中

データベース作成進行中

インストールが完了したら「閉じる」をクリックしてDB作成は完了です。

データベース作成進行中

データベース作成進行中

日本オラクル株式会社 オラクルユニバーシティ研修部 シニアインストラクター

日本企業にて、某国産データベースのサポート業務を行った後、オラクルデータベース製品を扱う仕事に携わる。緊急トラブルや現地対応の業務、パフォーマンステストなどの構築作業を経て、日本オラクルへ入社。日本オラクルではオラクルユニバーシティ研修部に所属し、オラクルデータベース関連のコースを幅広く担当。また、各種ORACLE MASTER資格の試験対策も手がけている。業務外ではお酒(ワイン, 日本酒 etc..)をこよなく愛し、一度お店にいくと顔を覚えられるほどの酒豪でもある。

連載バックナンバー

データベース技術解説
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