SQL Serverイントロダクション 2

SQL Serverのインストールとツールの利用(前編)

森崎 千華

2007年7月30日 21:05

実際にSQL Serverをインストールしてみよう


   「第1回:入門者向けにとどまらないSQL Serverの魅力」ではオーバービューとして、SQL Serverのツールやコンポーネントについて非常に簡易的な点やドラッグ&ドロップで操作できるといった点を説明しました。

   今回はそれを実感するため、SQL Server 2005をインストールした際に提供される機能の利用方法を紹介します。


インストールの前に


   SQL Serverの様々な機能は、データベースの用途にあわせた各Editionとして提供されています。各Editionの内容は次の通りです。

機能 Edition名 備考


Enterprise Edition 大規模システム向けにすべての機能を搭載したフルバージョン。64ビットOSに対応
Standard Edition 中小規模システム向け。64ビットOSに対応
Workgroup Edition 小規模システム向け
Express Edition 最小限の機能を搭載したバージョン。無償で利用可能
Developer Edition 開発者向け。機能はEnterprise Editionと同様だが、開発環境のみで利用可能で、サーバなどへのインストールは不可

表1:SQL Serverの各エディション

   用途に応じて各Editionから必要な機能を満たすものを選択し、インストール用のDVDなどを準備してください。なお、最上位EditionであるEnterprise Editionの評価版は製品ホームページからダウンロード可能です。


   今回はSQL Serverをはじめて触る方に向けて、製品版である開発者用のDeveloper Editionをインストールする流れを解説します。

   どのEditionをインストールする場合にも、ソフトウェアやハードウェアの要件が満たされていることが前提となります。

   このため、あらかじめ必要なソフトウェアコンポーネントや最適なバージョンのOSがインストールされ、かつハードウェアが最小要件を満たしているかどうかを製品のホームページなどで確認しておきます。なお、今回の説明では、Microsoft Windows XP Professional Version 2002 Service Pack2へインストールを行っています。


必要なコンポーネントの組み込みと設定


   SQL Serverのインストール前に、まず以下の2つの点についてインストールと設定を行っておきます。


インターネットインフォメーションサービス(IIS)5.0以降のインストール


   Reporting Services機能を利用するためには、インターネットインフォメーションサービス(以下、IIS)が必要となります。他のソフトウェアの影響によって「インストーラが終了してもインストールできていない」場合があるので、インストール後にはIISが必ず動作しているかを確認しておきます。

   IISのインストールと設定確認の手順は以下の通りです。

「Windowsコンポーネントの追加と削除」を開く
「コントロールパネル - プログラムの追加と削除 - Windowsコンポーネントの追加と削除」を選択。
IISをインストール
「Windowsコンポーネントウィザード」の「コンポーネント」一覧にある「インターネットインフォメーションサービス(IIS)」のチェックボックスをオンにする。「次へ」をクリックしてインストールを行う。
インストール後の確認
「コントロールパネル - パフォーマンスとメンテナンス - 管理ツール」を開く。「インターネットインフォメーションサービス」と表示されていれば、正常に設定されている。

表2:IISのインストールと設定確認の手順


ウイルス対策プログラムやファイアウォールを無効にしておく


   ウイルス対策プログラムやファイアウォールが動作している場合、IISやSQL Serverのインストールに影響を及ぼすことがあります。このため、インストールを行う前に必ず終了させておきます。

   なお、インストールする環境によっては、これらのソフトウェアをアンインストールする必要が発生するケースがあります。

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