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ユニファイド・コミュニケーションへの進化

2010年2月5日(金)
荒牧 大樹

Unified Communicationsが登場

本連載では、ただの音声通信にとどまらない、統合されたコミュニケーション・ソリューション(解決策)として、「Unified Communications」(ユニファイド・コミュニケーション)の現状と今後の進化を、4回にわたって解説します。

IP電話という言葉が一時流行しました。今はどのベンダーもIP電話という言葉を捨てて、Unified Communications(UC)という言葉を使っています。UCは、各ベンダーが使う言葉としては、一定の地位を得たようです。ベンダーによってはUCの次の言葉として、「Collaboration」(コラボレーション)という言葉を使っていますが、今回はUCとして連載を進めます。

連載第1回の今回は、VoIP(Voice over IP)からUCへの発展を説明するとともに、UC導入への道のりを解説します。まずは、VoIPから発生した技術がどのようにUCへと発達していったのかを解説します。

VoIP技術の発達

1990年代、音声をIP通信に乗せるVoIPを実現するVoIPゲートウエイ製品が各社から発売されました。その以前は、VoFRやVoATMを用いて、FR(フレーム・リレー網)やATM(非同期転送モード)の回線に音声を乗せていました。VoIPは、PBX(構内交換機)同士をIP技術で接続することで電話料金を削減する技術として広まりました。

VoIPゲートウエイが登場した当時は、音声という遅延が許されないアプリケーションをIPネットワーク上に乗せるということで、音声品質の確保がまずは一番の課題となりました。

音声品質の課題を解決するため、ネットワーク機器の機能として、優先的に音声を届けるQoS(Quality of Service)機能や、PBXとの接続部分で発生するエコー(反響)を削減するエコー・キャンセラの技術が用いられました。

さらに、当時はWAN(広域通信網)の帯域が狭かったため、IPのヘッダーを圧縮するCRTP(Compressed Real Time Protocol)や、G.729のような低帯域の音声コーデックが利用されました。また、PBXと物理的に接続するためにE&MやT1などのインタフェースが、ゲートウエイ間は呼制御のプロトコルとしてH.323が利用されていました。

ファクス(FAX)も、VoIPゲートウエイに収容して音声と同じようにコスト削減を目指しました。FAXも音声と同様に、狭いWANの帯域を通すため、Fax Relayの機能で圧縮していました。しかしながら、FAX端末メーカーが独自にFAXプロトコルを拡張していることも多く、問題が発生しやすかった印象があります。

次ページからは、VoIPからIP電話、UCまでの発展の経緯を解説します。

ネットワンシステムズ株式会社
2001年よりIP電話機構築に関わる。国内の大手金融や製造系の大規模なUCネットワーク構築に於いて、先端UC技術をいち早く取り入れてきた。メーカー以外の企業のエンジニアとして、UC技術の最高資格である「CCIE Voice」を国内で初めて取得。現在はネットワンシステムズ株式会社にて、UC製品の先端技術サポートを行っている。

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