データを使いこなす小売り業者になるための5つのステップ(2)
ステップ3:データドリブン文化を作る
データ利用で成功するために必要なものは、ビジネスインテリジェンスソリューションへの投資や、データアナリストの雇用だけではない。実際には、組織の全部門にいる人間を巻き込むデータドリブン文化を作り上げることこそが必要なのである。小売りビジネスにおいては、どの部門もデータのバリューチェーンに重要なデータを提供しうるため、データドリブン文化は小売りビジネスにおいてとりわけ重要となる。
例えば、価格が全ての販路で一貫しているかどうか、望ましいパフォーマンスを発揮できていない店やプラットフォームがあるかどうか、を見極めるうえで経理部の情報は役に立つだろう。同様にして、サプライチェーン管理に携わる人々は、サプライチェーンの問題にかかわる情報や、その問題がどのような注文対応力に影響を与えているかにかかわる情報を提供する。まとめると、販売部門からマーケティング部門やHR部門(人事部門)に至るまで組織のすべての部門が、重要な問題に対する解決策を提供しうるのだ。したがって、データドリブン文化を築き、全部門を巻き込むことが、データドリブンのオムニチャンネル小売業者になるためには必須である。データの後継はビジネスインテリジェンスソリューションへの投資やデータアナリストや科学者の採用だけではない。代わりに組織のすべての部門の人がかかわるデータドリブンの文化を開発する必要がある。これは小売業のすべての部門がデータの価値連鎖に重要な何かを加えることができるため、小売業者にとって特に重要だろう。
ステップ4: 報告サイクルに縛られるな
ビジネスインテリジェンスとアナリティクスソリューションによって提供されるレポートは、より効率的な方法でリアルタイムにデータを分析するうえで役立つが、定期的なレポート機能は、ビジネスインテリジェンスへの投資から最大限の価値を引き出す妨げになるかもしれない。
この問題に対してアドホック分析は有効な解決策である。これにより、従業員はデータ分析を革新的なアプローチで行うことができ、既存の顧客をより深く細やかに把握することができる。また、アドホック分析はユーザー向けのソリューションであることから、高い導入率が保証されている。これにより、組織内のすべての人間がビジネスインテリジェンスにアクセスできるようになり、独自の方法でデータバリューチェーンに貢献することができる。
ステップ5: ビジネスで見るべきものは?
オムニチャンネルに対応できるデータドリブンな企業になるために、組織の外に情報源の目を向けるべきである。最も一般的でかつ、重要な外的情報源はソーシャルメディアである。様々なソーシャルメディアでの顧客からのフィードバックは、カスタマージャーニーの最適化するために役立つ多くの情報を与えてくれる。
ほかに気づきにくいが有効な外部情報源には次のようなものが挙げられる。
・検索結果データ
・様々なアンケートの世代毎の情報
・WebページやTV広告のオンラインランキング
これらすべてのチャンネルから情報を収集し、既存のデータと統合しビジネスインテリジェンスツールを使ってトレンドやパターンを特定し、顧客の行動を予測します。
ここで学んだこととは
eコマースが発達し、ソーシャルメディアやスマートフォンが広く使われるようになったことから、小売業の状況はここ数年で大きく様変わりした。これにより、小売業者は顧客がいつでも製品を購入できるように様々なチャンネルに対応することが求められるようになった。しかしながら、オムニチャンネル戦略による利益最大化に活用するなら、企業は適切なデータの扱いをしなければならないことは必須だ。
上記の5段階の戦略は、データドリブンなオムニチャンネル企業になるという究極の目的に向かってビジネスを進めるうえで役立つだろう。企業にはそれぞれ独自のニーズがあるが、それらを満たすためのカスタマイズされたアプローチが必要です。
multi-channel retail analyticsについてさらに学びたいのであれば、私のWebセミナーに登録するといい。TwitterやLinkedInでフォローしてもらえれば、ビジネスインテリジェンスやカスタマージャーニーについても最新情報をお伝えできる。
Ronald van Loon
[原文4]
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