カラーマネジメントって何?
なぜカラーマネジメントが必要なのか
最近はほとんどなくなりましたが、以前は納品したデータに対してこんな事を言われた記憶があります。
「いただいた色見本のプリントとこちらのモニターで見ているデータが全然違うんですけど大丈夫ですか」
これには大きく分けて5つの理由が考えられます。
1.プリント
2.モニターを見ている環境
3.モニターの種類、または正しい色で見えているか
4.データをどのアプリケーションで開いているか
5.データのプロファイル
プリントやポジで入稿していたころはこのようなトラブルは少なかったと思います。しかしデータでの画像の受け渡しが頻繁になると、それを確認するためのモニターがきちんとした色で表示できているか、データを開くアプリケーションとカラー設定は正しくされているかは非常に重要になります。
このような問題を避けるため、どこでもある程度同じ色を共有できるようにする仕組みをカラーマネジメントと言います。カラーマネジメントはさまざまなモニターやプリンター、またアプリケーション間で必要とされています。
カラーマネジメントの運用
カラーマネジメントを理解するに当たり、プロファイルはとても重要なポイントです。モニターの色を定義するモニタープロファイル、プリント時に必要になるプリンター、または用紙の情報が含まれたプリンタープロファイル、データがどの色空間で作成されているかを表すカラープロファイルなどさまざまなプロファイルが存在します。
モニタープロファイルはOSやモニターに標準で用意されているものや、OSによって目視にて作成できるものもあると思いますが、カメラマンやレタッチャーは前回(http://www.thinkit.co.jp/article/103/1/)の必要機材でも触れた、測定機(キャリブレーター)を使用する事により、信頼性の高いプロファイルを自分で作成し適用します(キャリブレーション方法は後ほど説明します)。
プリンタープロファイルは、プリンタードライバーに機種、用紙別に各種用意されているものと、用紙メーカーがプリンター別に独自で用意しているもの、そして自分でカラーチャートを印刷し、プリンター用キャリブレーターで測色し作成する方法があります。
カラープロファイルはRGB用、CMYK用等でさまざまなものがあります。代表的なものでRGBプロファイルではAdobeRGB、sRGBなどがあり、CMYK用ではJapan Color 2001 Coatedなどになります。