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AIがどのようにIT運用とDevOpsを変えるのか(2)

2017年7月21日(金)
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リアルタイムの障害

DevOpsエンジニアやIT運用マネージャー、CTO、VP(Video Package)エンジニア、CISO(最高情報セキュリティ責任者)の彼らは多くの課題に直面しているが、これらはAIをログ解析や関連する操作を一つに統合することで効率的に省力化することが可能。コグニティブインサイトの使い道はいくつかあるが、主な2つのユースケースに次をあげることができる。

―セキュリティ
分散DDoS攻撃はますます一般的なものになってきている。これまでは政府や大規模なウェブサイト、数カ国にまたがる企業などが攻撃の対象であったが、今では個人や中小企業もその標的となっている。

こうした攻撃を避けるために、集中化されたログ収集構造をもち、疑わしい活動を特定し、数えきれないデータの中から潜在的脅威をピンポイントで見つけだすことは重要だ。コグニティブインサイトを使ったDDoSの被害最小化は、非常に有効だということがこれまでに分かっている。DynやBritish Airwaysなどの著名なところも長らくDDoS攻撃に苦しめられてきたが、今ではELKベースのしっかりしたアンチDDoS戦略を整えており、ハッカーたちを未然に防ぎ、運用を攻撃から守ることに成功している。


コグニティブインサイトによりデータの山から潜在的脅威を特定することができる

― IT運用

全てのログを一箇所にまとめ、監視できれば素晴らしいと思わないだろうか?将来、プロセスフローを明確に把握し、あらゆるアプリケーションのログを一箇所からクエリをかけることが可能となり、IT運用の効率は飛躍的に上がる。DevOpsやIT運用が抱える最大の課題の一つに、ビッグデータからわずかな潜在的脅威を特定することがあると述べたが、コグニティブインサイトはまさにこのことをやってのけるものだ。このプログラムの中核はELKスタックであり、データを整理、シンプルに、IT運用上でわかりやすい形で提示することが可能だ。Asurion とPerformance Gatewayなどはコグニティブインサイトにより一段上のレベルを達成した良い例である。


データの海の中から縫い針ほどの問題を特定し取り除く

優れたAIとの統合がもたらすもの

AIによる分析システムを使うことで、大量のデータの中からの問題の特定はかなり楽なものになり、効率的な解決につなげられるようになる。こういったシステムは企業全体のマネジメントや運営にも少なからぬインパクトを与えるだろう。企業が抱える問題について前述したが、ログ管理システムとAIを統合することにより以下のような利点が得られる。

✔ カスタマーサクセスの改善
✔ より優れた監視とカスタマーサポート
✔ リスクの低減とリソースの最適化
✔ ログデータが扱いやすくなることによる効率の最大化

要はコグニティブインサイトおよび、その類似システムはログ管理とトラブルシューティングに非常に有効ということだ。

RAC(Rent-A-Center)はテキサスに拠点を置くFortune1000にも選出された企業で、購入権付き商品レンタルとサービスを幅広く手がけている企業だ。メキシコ、プエルトリコ、カナダ、北米に3000の店舗と2000のキオスクを展開している。同社は2つの異なるELKスタックを統合しようと試みたが、毎日100GBも生みだされるデータは手に余るものだった。毎日とんでもない時間と費用がディスク管理やメモリチューニング、データ入力機能などの技術的なことに費やされていたのはいうまでもない。RACはコグニティブインサイトに切り替えることで、将来起こる異常の検知に自信を深め、増え続けるデータに対してもコンスタントに対応できるようになった。ELKスタック管理専門のオンプレ、オフプレITチームのおかげだ。

データログ管理におけるオープンソースの役割とは

多くの著名な売り手が、データログ管理システムの効率化のために、さまざまな方向からAIを検証している。以下はそういった売り手の例である。

ELKがあっという間に流行となり、ログ管理ソリューションを提供する売り手が増えているのは驚くことではない。企業にとって大きな初期投資なしにインストールできるようになった結果だ。基本的なグラフ化、検索機能も付いており、企業がログの山から問題を見つけ出したいのであれば、コグニティブインサイトのような最新テクノロジーを選ぶことで問題を特定、除外することが可能だ。

AIに関する議論をオンラインでしよう。
人工知能ビッグデータに関して更に詳しく知りたいのであれば、LinkedInTwitterでRonald van Loonにコンタクトを。

RONALD VAN LOON RONALD VAN LOON
[原文4]

※本ニュース記事はReadWrite Japanから提供を受けて配信しています。
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