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AIがどのようにIT運用とDevOpsを変えるのか(1)

2017年7月20日(木)
ReadWrite Japan

DevOps(開発 /Development:運用 /Operations)およびIT運用チームが今後直面する新しい課題をいい表すとすれば、いささか冗長な響きだが、問題を解決し、新しい課題を乗り越える責任を負うということだろう。

だがプロセスや技術、ツールを取り巻く状況が劇的に変わり続けるなか、これを克服するにはいろいろ問題が出てきている。

さらに、アプリ内でワンタッチすれば全てが解決されるべきであるという、ビジネスユーザーがDevOpsとIT運用チームにかけるプレッシャーは計り知れないほど大きい。しかし、裏方に言わせれば、問題の処理はユーザーが想像もつかないほど困難なものなのである。

IT運用とDevOpsチームが今日抱える最大の課題の1つに、大量のビッグデータの流れの中から、小さいが、将来問題となるものをピンポイントで見つけ出すというものがある。いってしまえば積み藁の中から縫い針を探すような作業だ。

もしあなたが24時間365日オンラインサービスを提供している会社のIT部門で働いているのであれば、次のような話は馴染があるだろう。真夜中にクレジットカードの決済に失敗したとか、アプリがクラッシュしたとかいう件で、顧客や上司からの怒りの電話で叩き起こされる。すぐさまラップトップからログ管理システムを開くと、問題が起きたとされる時間帯には人間の目で追うには、とうてい不可能な数千以上の量のログが記録されている。

こんな時どうすればいいのだろうか?

こんな話はIT運用やDevOpsにたずさわる人であれば誰でも経験することだ。彼らは多くの眠れぬ夜を過ごし、ログの海から特定の問題の引き金となった重要な情報を特定する。リアルタイムで中央集中的にログを解析するシステムが役立つのはこういったケースである。ログデータから重要な局面を理解することを手助けし、主要な問題を容易に特定することができる。これがあることでトラブルシューティングはより短時間で効率的に行えるようになるほか、起こりうる問題の予測にも役立つ。

AIがIT運用とDevOpsに及ぼす影響

AIという言葉は数十年前にもてはやされた言葉だが、今では幅広い業界でさまざまな目的に応じて一般的に利用されている。ビッグデータ、AI、人間の知恵を組み合わせることで、技術者や科学者達はこれまでSFや映画の中でのみ可能だった、驚くような革新やチャンスを作り出すことができる。

IT運用が迅速でダイナミックなものになるにつれ、同時に非常に複雑なものにもなっていく。ビッグデータの速度やボリューム、幅広くなっていくことに人間が追いつかなくなり、AIが分析及び意思決定プロセスにおいて重要ツールとなる。AIは人とビッグデータの隔たりを埋め、トラブルシューティングやリアルタイムでの意思決定に必要な知識を提供する。

気まずい話題に取り組もう:AIはどのように役立つのか

上記のような状況は最初に述べたとおり、すべてにおいて共通している。これらに対し企業は、IT運用とDevOpsが大量のデータから早急に解決を見出すための答えを必要としているということだ。アプリをクラッシュさせる原因を特定するたった一つのログを見つける上で、どういったログを探しているのか分かっていれば、ふるいにかけるのも楽になるのではないだろうか?言うまでもなくかかる労力は半分になることだろう。

関係ありそうなあらゆるインシデントのデータをネットから集めてきて、同じようなセットアップを使っている人たちがどのように問題を解決したかをみたうえで、自分たちのシステムに潜む問題を精査するプラットフォームというのは、考えられる解決策の一つだろう。これを実現する方法として、人がトラブルシューティングの際にどのように問題に取り掛かるかを真似るシステムを設計し、それにデータを直接分析させるのではなく、人がデータをどう扱うのかということを理解させるというのが考えられる。Amazonの商品おすすめ機能やGoogleのページランキングアルゴリズムに近いものかもしれないが、ログの処理に特化したものだ。

コグニティブインサイトの登場

過去では想像のものでしかなかったあるソリューションが、現在の技術で形となっている。それがコグニティブインサイトだ。この革新的なテクノロジーは、機械学習アルゴリズムを使い人のもつ知見とログデータを、オープンソースリポジトリや掲示板、SNSのスレッドなどからも情報を引っ張ってきてマッチングさせるものである。これら情報の全てを使うことで、幅広いく重大な問題に対する答えを含む、運用やDevOpsが日々向かい合う事項に関連性のある知見の集まりを形成できる。

RONALD VAN LOON
[原文4]

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