PR

OpenSimとは?

2008年9月5日(金)
劉 小路

OpenSimとは?

OpenSimとはセカンドライフのような3D仮想空間サービスを作成、公開できるBSDライセンスの仮想世界サーバーソフトウェアです。まだ開発途中ですが、その高い完成度とセカンドライフクライアントとの兼用性で、今もっとも注目されている3D仮想世界オープンソースプロジェクトになっています。

OpenSimの目的は決して、セカンドライフのクローンになることではありません。OpenSimは柔軟なモジュールプラグイン機構によって、拡張機能を簡単に追加することができます。セカンドライフのようなサービスだけではなく、こうした拡張モジュールによってさまざまなビジネス目的に沿った3Dインタラクティブアプリケーションを作成することができます。

OpenSimの一番魅力的なところは、誰でもフリーで自分の島あるいは自分の仮想世界サービスを運営できることです。本連載では、OpenSimの使い方や、仮想世界サービスの仕組みについて紹介していきます。

OpenSimの現状

原稿執筆時点(2008年8月)でのOpenSimの最新リリースバージョンは0.5.8です。Subversionのtrunkはセカンドライフのクライアントとの接続性を保ちながら、日々進化しています。開発はまだαバージョンの段階にありますが、セカンドライフのほとんどの機能をすでにサポートするようになりました。図1では、複数クライアントからOpenSimサーバにログインしている様子を示しています。

図1からわかるように、OpenSimには、空、海洋、陸地などの仮想空間要素を表現する機能、建築物などの3Dオブジェクトを表示/作成する機能、時間の変化をシミュレーションする機能、アバター外観の編集やインベントリを操作する機能、複数アバター間のコミュニケーションを実現する機能(チャットやインスタントメッセンジャーなどの文字ベースによるチャット、VOIPによる音声チャット、アニメーションとジェスチャーの実行、所有物の交換)、スクリプトのサポート機能などが備わっています。

OpenSimで作られたセカンドライフのようなサービスはすでに登場しています。ここで、いくつか有名なサービスを紹介します。

  • 1つ目がOSGridです。OpenSimのテストサービスであり、開発コミュニティと密な関係を持っています。OSGrid内のSimサーバの多くが個人所有で、常に最新機能を備えたOpenSimを使っています。ユーザ、Simサーバのフリー登録サービスを提供しています。
  • 2つ目がOpenlifegridです。これはOpenSimで作られた仮想空間サービスのうち、現在もっともユーザ数が多いサービスです。ユーザ登録はフリーですが、Simを持つには料金がかかります。
  • 3つ目がGridPionです。上記2つは英語のサービスですが、GridPionは日本の仮想世界サービスです。もちろんOpenSimを使っています。フリーでユーザ登録、Sim作成ができます。

次はOpenSimの導入について紹介します。

3Di株式会社
京都大学情報学科、東京大学大学院を経て、2006年ヤフー株式会社に入社し、Webサービスのバックエンドシステムの開発に従事。現在、シニアエンジニアとして3Di株式会社で3Dサーバアプリケーション製品開発を担当。OpenSimプロジェクトのコントリビューターでもある。http://3di.jp/

連載バックナンバー

Think IT会員サービス無料登録受付中

Think ITでは、より付加価値の高いコンテンツを会員サービスとして提供しています。会員登録を済ませてThink ITのWebサイトにログインすることでさまざまな限定特典を入手できるようになります。

Think IT会員サービスの概要とメリットをチェック

他にもこの記事が読まれています