ユーザビリティの判断基準って何?
ユーザビリティを気にしてますか?
Web制作やWeb開発担当者の皆さん、そして企業のWeb担当者の皆さんは、あなたが制作・開発したWebサイトはユーザビリティに気を配れていますか?
本連載では、ユーザビリティを判断するために必須な判断基準と、それを導き出すための方法を紹介します。
また、Webサイトのユーザビリティ評価を簡単に使るチェックツールも提供します。まずはユーザビリティを気にかけるための第1歩として読んでいただけると光栄です。
本題に入る前に、まずは「Webユーザビリティの定義」をおさらいしましょう。「ユーザビリティ」を辞書で引くと「使用可能なこと・有用性」(引用:三省堂提供「デイリー 新語辞典」)とありますが、一般的に使われる言葉では、「使いやすさ」「使い勝手のよさ」と言われています。
「使いやすさ」「使い勝手のよさ」とは何でしょうか。周りにあるもので例えると、あなたの使っているマウスのクリックしやすさ、キーボードの打ちやすさ、ということになります。
ユーザビリティって何?
ユーザビリティに関する規格であるISO9241-11では、ユーザビリティを「特定の利用状況において、特定のユーザによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、ユーザの満足度の度合い。」と定義されています。
また、Webユーザビリティの専門家であるヤコブ・ニールセンは、Webでのユーザビリティについて、「学習しやすさ:システムは、ユーザがそれをすぐ使い始められるよう、簡単に学習できるようにしなければならない」「効率性:一度学習すれば、あとは高い生産性を上げられるよう、効率的に使用できるものでなければならない」「記憶しやすさ:ユーザがしばらく使わなくても、また使うときにすぐ使るよう覚えやすくしなければならない」「エラー:エラーの発生率を低くし、エラーが起こっても回復できるようにし、かつ致命的なエラーは起こってはならない」「主観的満足度:ユーザが個人的に満足できるよう、また好きになるよう、楽しく利用できなければならない」の5つ構成要素で定義しています(引用:U-site(http://www.usability.gr.jp/whatis/whatis001127-1.html))。
つまり、ユーザビリティとは、ただ「使いやすさ」「使い勝手のよさ」と言う意味ではなく、「ユーザが目標を達成するための使いやすさ」「ユーザが目標を達成するための使い勝手のよさ」であり、Webでのユーザビリティとは、システム、Webサイト、もしくはそのパーツが「ユーザにとってわかりやすく、スムーズに目標達成でき、満足できるものかどうか」と定義づけることができます。
次のページでは、2つのユーザインターフェース例を比較して、ユーザビリティの重要性についても再確認していきます。