データをDynamoDBへ保存&mockmockによるIoTシステムのテスト方法

2020年3月27日(金)
岡嵜 雄平

mockグループ・mockステータスの作成

データの準備ができたので、続いてmockの設定に移ります。サイドメニューの「mockグループ」の新規作成をクリックし、以下の通り入力します。

項目名 入力値
mockグループ名 check_point
最大稼働時間[sec] 300

mockグループ新規作成

入力したら「登録」をクリックしてください。

次に、タブの「mockステータス」をクリックし、「mockステータス作成」をクリックします。

mockステータス

以下の通り入力します。

項目名 入力値
状態名 default
初期状態 チェック
Topic /check_point
QoS 1
Retain 無効
最小送信間隔[sec] 10
最大送信間隔[sec] 10
データテンプレート check_point

mockステータス作成

入力したら「登録」をクリックしてください。

mock起動

タブの「mock管理」をクリックし、「mock作成」をクリックします。MQTTクライアントIDはデバイスと区別できるよう、任意の値を入力してください。

mock新規作成

mockが作成されるので「操作」→「起動」の順にクリックするとmockが起動します。

mock起動

DynamoDBに値が格納されています。

DynamoDBテーブルにPUTされたデータ

Slackにも通知が来ました。

Slackへの通知

その他mockmockの活用例

今回は、バリュージェネレーターとして「バケットバリュージェネレーター」を使用しましたが、mockmockを使うとグラフを操作することで値を設定できる「グラフバリュージェネレーター」や、地図上で位置情報を設定する「位置ジェネレーター」も利用できます。

グラフバリュージェネレーター

位置ジェネレーター

また、有料プランを使用すると、以下のようなテストも実施できます。

  • 複数(最大5万台)のmockを使った、クラウドアプリケーションの負荷テスト
  • 周期10秒未満の高頻度なデータ送信によるテスト(High-end mock)
  • 複数ユーザでのプロジェクトの共有(Organization)
  • 実際のデバイスから送信したデータの蓄積・加工・再送(DataRecorder)
  • SORACOMを利用したテスト(50台以下のmockであればオプション不要 / 51台以上は SORACOM Unlimited)

この中で特に重宝するのが「DataRecorder」です。DataRecorderを利用するとデバイスから送信したデータをmockmock上のストレージに蓄積できます。

データレコーダー概略

蓄積したデータはmockmockのコンソールで閲覧できるだけでなく、必要に応じて加工した上で、クラウドアプリケーションへ何度でも送信し直すことができます。

データレコーダーデータ閲覧画面

クラウドアプリケーションが未完成の状態でデバイスをテストする場合や、デバイスが遠隔地に存在する状況下でクラウドアプリケーションを繰り返しテストする場合に重宝します。

有料プランを活用することで、より簡単に本番運用に近い環境でのテストを実現できますので、ぜひご利用ください。

おわりに

本連載も、今回で最終回となります。全3回を通じて、IoTシステム開発のイメージを掴んでいただけたでしょうか。既存のデバイスやクラウドサービスを活用することで、個人開発レベルであればIoTシステムを構築できることがお分かりいただけたかと思います。

また、IoTシステムの品質を担保する観点でmockmockの活用方法も紹介しました。PoCから本番運用に進むIoTシステムを開発・テストする際の手助けとなることを祈っています。

最後になりましたが、本記事を参考に、読者の皆さまがIoT開発の最初の一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

株式会社Fusic
mockmockの運用・開発を担当するエンジニア、AWS Certified Solutions Architect – Professional。山口県出身。高専卒業後、関西にて組込みソフトウェアの開発を数年間経験。その後、福岡へJターン転職。同時にWeb/IoTエンジニアにスキルチェンジした。プライベートでは2児の父。

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