pg_monzの導入手順と PostgreSQL監視の実態

2014年2月6日(木)
中西 剛紀

今回はpg_monzを導入する手順とpg_monzを使った監視運用の実態について解説します。

動作環境

pg_monz を使用するには以下のソフトウェアが必要です。

ソフトウェア名 バージョン
Zabbix 2.0以上
PostgreSQL 9.2以上

また、PostgreSQLの情報取得にはZabbixエージェントの機能を利用するため、監視対象のサーバーにZabbixエージェントを導入する必要があります。ここではZabbixサーバー、エージェント導入方法の解説は割愛します。

導入手順

ここからはpg_monzの導入手順について解説します。なお、今回の解説ではZabbixのバージョン2.0.8を使っていますので、別バージョンのZabbixを利用した場合に一部手順が異なることがあります。

1. pg_monzのダウンロード

pg_monzのダウンロードサイト(https://github.com/pg-monz/pg_monz/releases)からモジュールをダウンロードします。ダウンロードしたアーカイブファイルを展開するとpg_monzディレクトリの中に以下の4つのファイルが格納されています。

ファイル名 役割
pg_monz_template.xml 監視テンプレート
userparameter_pgsql.conf エージェント用ユーザーパラメータ設定ファイル
find_dbname.sh データベースディスカバリスクリプト
find_dbname_table.sh テーブルディスカバリスクリプト

2. エージェント用の設定ファイル、スクリプトのインストール

エージェント用ユーザーパラメータ設定ファイル(userparameter_pgsql.conf)を Zabbix エージェントがインストールされているマシンの所定の場所にコピーします。例えば、Zabbixエージェントが /usr/local/zabbix/ にインストールされている場合は以下の場所にファイルをコピーします。

/usr/local/zabbix/etc/zabbix_agentd.conf.d/userparameter_pgsql.conf

また、上記ファイルが読み込まれるようzabbix_agentd.confのInclude 設定を追加します。なお、設定の反映には再起動が必要です。

Include=/usr/local/zabbix/etc/zabbix_agentd.conf.d/

次にローレベルディスカバリで使用するスクリプトをコピーし、Zabbix Agentの起動ユーザー(デフォルトzabbix)に実行権限を付与します。デフォルトでは /usr/local/bin 以下にインストールされることを想定していますので、以下のコマンドを実行してください。

cp find_dbname.sh find_dbname_table.sh /usr/local/bin
chmod +x /usr/local/bin/find_dbname.sh
chmod +x /usr/local/bin/find_dbname_table.sh

3. 監視テンプレートのインポート

Zabbix の Web 管理画面にログインし、以下の手順でテンプレートをインポートします。タブの「設定 (Configuration)」 - 「テンプレート (Templates)」を選択し、テンプレート一覧を表示します。

図1:Zabbix管理画面のテンプレート一覧(クリックで拡大)

右上の「インポート (Import)」をクリックして表示される画面で、「インポートするファイル (Import file)」に pg_monz_template.xml を選択して「インポート (Import)」をクリックします。

図2:テンプレートのインポート画面(クリックで拡大)

インポートに成功すると、テンプレート一覧に「PostgreSQL Check」が追加されます。

図3:pg_monz_template.xmlインポート後のテンプレート一覧画面(クリックで拡大)
TIS株式会社

戦略技術センター所属。過去に様々なDBMSと苦楽を共にし、現在はPostgreSQLをはじめするOSSの活用推進をテーマに活動中。アプリケーション基盤「ISHIGAKI Template」の開発とともに、日本PostgreSQLユーザ会、PostgreSQLコンソーシアムといったコミュニティを通じてPostgreSQLの普及活動にも力を注いでいる。

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