オンラインならではの工夫でリアル開催を凌ぐ盛り上がりに! 「3年後の未来を描け! 悩み爆発 クリエイター1000人祭り」レポート
「努力は必ず報われる」Yapin(ヤパン)さん(フロントエンドエンジニア)
大学卒業後、独立を夢みながらも新卒でシステムエンジニアとして会社に所属することになったYapin(ヤパンと読むそうです)さん。13年越しに独立の夢を叶えるまでのストーリーを語っていただきました。
母の病気をきっかけに、新卒で入った会社を退職することになったYapinさん。昼はパチンコ屋、夜はファミレスで働く日々を1年間送りました。そんな中母が亡くなり、仕事の相談をくれた友人とも連絡が取れなくなり人間不信に。
その後、個人での案件受注の成功体験をきっかけに独立を目指していきます。独立を目指すもすぐに壁にぶち当たったYapinさん。
それは
- 仕事獲得
- 相談できない
- 情報不足
の3つの壁でした。
3年間試行錯誤しながらこの壁に挑み続け、2020年にフリーランスとして13年越しに夢の独立を叶えることができたとのことです。
そんなYapinさんが伝えたいこと、それは「努力は必ず報われる」ということ。3年間コツコツと独立に向けて努力し続け、夢を叶えた方の言葉だからこそ重みを感じます。
私自身も新卒でフリーランスになって3年目ということもあり、すごく救われました。諦めそうになった時、しんどくなった時、Yapinさんの言葉を思い出そうと思います。
「アドバイスを受け自身のスタイルを創り出した」hachimitsu(ハチミツ)さん(イラストレーター)
一歩先をゆく先輩トークのトリは、今回のメインビジュアルを担当しているhachimitsuさんです。会社員時代の苦悩を乗り越え、自分のスタイルであるカラフルでポップなイラストレーターになるまでのストーリーを語りました。
子どもの頃は漫画家になりたいと夢を見たhachimitsuさん。しかし、もっと絵が上手い人が絵を仕事にするんだと思い、その夢にそっと蓋をします。その後は大学受験失敗、就職するもハードな残業で転職、二社目の会社でも負のスパイラル。あっという間に人生の絶望へと導かれた20歳に。
この絶望をきっかけに、イラストで仕事をしたいという情熱が再び湧き上がります。毎日絵を描き続け少しずつイラストでお金をもらえるようになるものの、イラストだけでは生活できる単価の仕事がなかなか取れない時期が続きました。
そんな時に、今回のイベントを主催するカッシーさんから衝撃的なアドバイスをいただくことに。それは「誰の心にも刺さらないイラスト」になってしまっていたこと。このアドバイスを受け、自己分析を重ねできたのが、今の昭和レトロでポップな強みにたどり着いたhachimitsuさん。
hachimitsuスタイルができてから今日まで毎日イラストをSNSに投稿し続け、イベント当日までで実に600枚近い枚数になりました。今では、シンガーソングライターのYUMIさんのミュージックビデオをはじめ、さまざまなお仕事を手掛けていらっしゃいます。
ほぼ未経験からでも3年でここまで進み、好きなイラストで仕事をしている姿は、多くのイラストレーターさんの希望になりました。本当に好きな仕事で食べていきたいという想いを持っている人に踏み出す勇気を与えてくれる、文句なしに素晴らしいお話でした。
毎年密かに人気な「名刺置き場」が2020年は「バーチャル名刺交換」へ進化
昨年のクリエイター祭りに参加した際、とても印象に残っていたのが名刺置き場のスペースです。今回はオンラインイベントということで、名刺置き場はないのかと少し寂しい気持ちでいました。そんな私を含む参加者の気持ちを受け、2020年はバーチャルでの名刺交換が実現されました。祭りのスタッフがゼロからオリジナルのシステムとして構築したものです。
紙の名刺よりも1人1人の特徴がわかる仕様を目指した「バーチャル名刺交換」。プロフィール、アイコン、ヘッダー、名刺の登録、他にもSNSのリンク、その人らしさが引き立つ質問、使用できるツールやスキルなど、SNSだけではなかなか知ることのできない特徴がひと目でわかるバーチャル名刺が、情報を入力していくだけで完成しました。
さらに! 驚くことにこのバーチャル名刺交換のシステムは、クリエイター祭り限定のグッズと連動する楽しみが用意されています。
各自が入力した名刺の情報は、一部の情報がシークレット状態で、他の参加者からは見えない状態になっています。有料参加者にプレゼントされるグッズのカラーを登録すれば、お互いに名刺交換をした参加者同士のカラーによって、隠された情報がオープンになる仕掛けです。名刺交換をすればするほど、見られる情報が増えていきます。
バーチャル名刺交換しないと見えない質問は
- 私の人生を変えたアニメ・本・映画などは?
- 尊敬するクリエイター、企業、人を教えて!
- あなたが好きなSNSアカウント・ブログ記事・Webサイトなどやその理由を教えて!
- あなたの三種の神器は?
といったもので、ちょっとSNSやブログでは知り得ないおもしろい質問となっており、イベントが終わってから見て回るだけでもとても楽しめました。
またこれらの質問は交流会での会話のきっかけにもなり、オンラインでも大盛況の名刺交換になりました。
この悩み私だけじゃない?「Zoom交流会」
先輩トークの後、有料参加者はZoom交流会が、YouTubeライブの方ではスポンサー企業によるスポンサーセッションが行われました。有料参加のZoom交流会では4~5人ずつのグループにわかれ、これまでの学びをシェアしたり、参加者同士で悩み相談や交流で盛り上がりました。
私は初対面のコミュニケーションがあまり得意ではないので、緊張してうまく話せるかな? と心配していましたが、各部屋に配置されたファシリテーターの方がうまく話を振ってくれたため、安心して交流することができました。20分×3回の交流はあっという間でした。
お互いをリスペクトし合いながら、質問し合うのが印象的でした。私もたくさん訊こう! と心得て参加しましたが、思いのほか質問が来ることも多くて驚きました。年齢に関係なく、フラットに話せる場であることに感動しました。
こんなサービス知ってた?「スポンサーセッション」
YouTubeライブで行われたスポンサーセッションでは、クリエイターが知って得する、スポンサーさんの事業が紹介されました。クリエイターの悩みを解決してくれる、5つのサービスのプレゼンテーションが行われました。
- フリーランス向け保証サービス「フリーナンス」byGMO
- 協同組合日本イラストレーション協会
- プログラミングスクール「レイズテック」
- 動画制作&スクール「Award of Life」
- クリエイター向け求人サイト「FINDJOB!」
スキルアップの企業から就職関係の企業まで、多種多様なクリエイターをサポートしてくださる企業が知らないところにたくさんあるんだなと実感しました。
どのセッションも企業のPRメインの内容ではなく、本当にクリエイターのことを考えてお話されており、先輩トーク同様、スポンサーの方々も本気でサポートしているということが伝わる、熱量のあるプレゼンテーションでした。
クリエイター祭り終了後のTwitterには「早速登録しました!」「勉強になりました!」の声がいくつも見受けられました。本当に必要としている方に必要な情報が届くスポンサーセッションでした。
おわりに
コロナ禍で行われた今回のオンラインクリエイター祭り。この状況の中、悩めるクリエイターが集まって話し合える時間はとても貴重でした。
私自身、いくつかのイベントに参加できなくなった結果、繋がりを増やすことができず不安な日々を送っていました。そんな中クリエイター祭りへの参加は心の安心に繋がり、これからも頑張ろうという希望にもなりました。
一歩先をゆく先輩トークセッションでもあったように、こんなピンチな時だからこそチャンスに変えていこうと思えました。これからどうなっていくかわからない世の中を、クリエイターとして前向きに進もうと思います。
今後もまだ大変な時期が続くかと思いますが、クリエイター一同力を合わせて乗り越えていきましょう!
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- 一歩先行くクリエイターに学び、人との繋りで未来は変わる!「クリエイター祭りin Tokyo」レポート
- 一歩先行くクリエイターが君の悩みを解決するヒントを持っている!?「クリエイター祭り-怪盗Wの挑戦状-」レポート
- これからのクリエイターに必要なこと―最新情報と交流で独立の悩みを解消!「クリエイター200人祭り」レポート
- 【マンガ】第19話 フリーランスのススメ(その11)~僕のフリーランスならではの悩みとそれを解決してくれた2つの言葉~
- 4年ぶり2回目のObject-Oriented Conference 2024、ついに開催
- 稼げるフリーランスとなるために、信頼を得る秘訣とは
- スキルアップ、キャリアアップ、自分らしい働き方を実現。フリーランスのパワーを最大化する「Independent Power Fes」レポート
- 写真で見るGitHub Universe 2022、限られた空間で最大限の効果を狙ったイベント作り
- 今年はオンライン開催! Backlogとプロジェクトマネジメントの知見が得られる「Backlog World 2020 re:Union」レポート
- 【マンガ】第32話 フリーランスのススメ(その20)~著作権を味方につけろ!(中編)~