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チーム制作のメリット・デメリット

2008年4月24日(木)
佐藤 恵

Web制作現場の変動期

先ほど数年前に比べ、Web制作ではより一層幅広い知識が必要になってくると述べました。Web業界全体がやっと一山越えて落ち着き、今また制作体制の変化の時期に来ているからなのかもしれません。

インターネットが一般のユーザ(閲覧者)利用率の拡大により、身近なものになっていくのと同時に、制作の現場にも今までと違った変化が起こっているように感じます。Web制作という現場が以前よりも一般的な仕事という認識に近づいてきているように思います。

分かりやすいところで例をあげるならば、「予算の減少」です。これは絶対的にWeb制作全体に言えることではないでしょうか。日々の打ち合わせなど、外部の人と話をしていても実感することの1つです。

Web制作の中でも、プログラマ、Webマスター、ネットワーク管理者、といった分野はやはり理系が多いですが、それ以外のWebサイトのプロデューサ、ディレクタ、デザイナは文系の方が多いような気がします。筆者のいる職場でも半数以上の人は文系です。これも実は意外なことではないでしょうか。

少し前までWebという分野はやや特殊な業種であったし、やたら徹夜があってガテン系、労働時間が長いといった過酷なイメージのあった職種でした。

Flashコンテンツの珍しかった時代には、それを制作するために結構な予算がありしましたが、今では簡単なFlashコンテンツを作れないデザイナの方が珍しくなっています。また、コーディングにおいてもCSSの知識を持つ人はすでに特別ではなく、CSSコーディングできません、とは言えない時代になりました。

予算の減少という実態の理由として、Web制作を仕事にしている人がとても増えており、優秀な人材も多くなってきているため、1案件にかける作業単価が確実に下がってきていることがあげられます。また、Webの業界全体がWebの標準的なレベルを示せるようになり、それによって制作にかけるコストの平均的な値段を付けることが可能になったこともあるでしょう。

だとすると、今度はどこに重点を置いていくのでしょうか? 制作はひとまず落ち着き、次に予算を投じるようになるものとは何でしょうか?

このように、Webサイトのどこに付加価値を付け費用をかけていくのか、というのが今後テーマになってくるのではないでしょうか。

これから必要なスキル

Webサイトを制作する側としては今までよりもユーザ側に立った提案していく能力が必要となってくるでしょう。情報提供をメインとしていた頃とは目的が変わってきているのです。それは企業の中にいたとしても、制作会社にいたとしても同じことが言えると思います。

そして、企業の中でもWebという分野に関しての理解も、利用目的もますます進歩していくことでしょう。内部で制作、運営していく企業が今後増え、専門職ではあるけれど一般職として対応可能な範囲も広がっていくことは確実です。

実際、筆者のいる職場でも更新などは内部でできるように、スキルの高い人材を教育していくことが重要視されています。外注に頼らず、内部で対応できるよう体制やフローを考え、ツールの開発などもします。

人材を育成し、外注にかけるコストカットを実施し、浮いたコストを他へかけるようになってきているのです。コストカットというと響きはあまり良くありませんが、実際のところ社内で「できる人」が増えてきており、内部制作で対応できないと判断する水準が数年前よりも高くなってきているのは事実です。

また、広告代理店にもWeb制作を実際に手がけるポジションの人を置くようになっているという話を聞きました。話題になるようなキャンペーンサイトなどはそういったWebに精通した仕掛け人の仕事によるものです。

全てを丸投げという体制でなく、企業内でWebサイトをコントロールできる人間を置くことが必須項目となってきているのは、Webサイトを制作する側と対等にやり取りをするためだけでなく、Webサイトの重要性が認められてきているのだと筆者は考えています。

イー・アクセス株式会社
アートディレクター。webデザイナーを経て現在イー・アクセス株式会社AOLJAPANポータルサイトのアートディレクター。http://www.jp.aol.com/

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