現場のプロが「これ、推薦します!」
PHPの入門書について
「PHPの書籍はたくさんありますが、押し並べて初心者向けのものが多いように思います。数多くの入門書の中で、お勧めの一冊は、『ノン・プログラマのためのPHP入門 10日間コース』です。プログラムの経験がない方や、これからWebプログラミングを始めたい方向けの書籍です。
『ノン・プログラマのためのPHP入門 10日間コース』は、PHPの動作環境を構築するところから解説されており、プログラムの記述方法、プログラムの基本的な要素を順番に学んでいけます。PHP5からオブジェクト指向の機能が強化されてきています。入門書ですので当然かもしれませんが、オブジェクト指向については、ほとんど触れられておりません。オブジェクト指向についての書籍は後ほど紹介させていただきます。
良質であると思うもう1冊は、『PHP5徹底攻略』(通称:赤マンモス本)です。PHP環境についてとインストール方法、文法リファレンスや関数リファレンスなどが初心者向けに解説されています。PHPを初めて学習する方で、他のプログラム言語などの知識がある人にお勧めです。
ここでリファレンスとして1冊紹介させていただきたい書籍が、『プログラミングPHP 第2版』です。こちらはプログラムをする中で不明な点が出てきた場合に、明確で正確なリファレンスとして役に立つと思います。
PHPはプログラム経験が無い方でも、プログラムを書けるようになるまでの期間が比較的に短くてすむやさしい言語だと思います。文法はシンプルで直感的ですから、慣れれば他のスクリプト言語より、効率的に開発ができるかもしれません。
しかし、スクリプト言語ですので、実行させるコードが長くなれば、概して実行時間は長くなり、難解で保守が大変になってしまうこともありえます。またPHPに限らず、Webアプリケーションには独特の『セキュリティホール』がありますので、セキュリティに配慮した開発を行う必要があります。
以上の点を踏まえ、押さえておくべき知識を身に付けることができるような書籍を次に紹介させていただきます。
自分でモジュールを作成
「オープンソースのモジュールを使って、効率よくアプリケーションを作成したり、自分自身でモジュールを作成したりするには、PHPのオブジェクト指向についての知識が不可欠です。
効率的にアプリケーションを作成する方法を学ぶ書籍としては、『PHPによるWebアプリケーションスーパーサンプル 活用編』をお勧めします。
入門書を一通り終えた人が、中級の域に到達することを目指す良くまとまった書籍です。さほどのボリュームはありませんが、現場で必要となる最低限の知識を身に付けることができます。足りない部分は、他の詳細なリファレンス的な書籍で調べてみてください。
この書籍で主に学べることは、オブジェクト指向、PEARモジュール(PHP標準ライブラリ)の使い方、MVC(Model-View-Controller)フレームワークの作り方などです。フレームワーク、MVCモデルという言葉の意味を理解していない方やあまり自信のない方にお勧めです。フレームワークを使用するだけではなく、作成できるようになることは、理解も深まりますし、問題が発生したときの対応に役立ちます。
ここまで紹介させていただいた書籍の内容を理解し、実践できるようになると簡単なアプリケーションは作成できるようになっていると思います。次に開発現場で困らないためにぜひ読んでおくべき書籍を紹介させていただきます」