究極のマッシュアップでWebの常識を覆す!
斬新なアイデアの思いつき
ドラッグ&ドロップで好きなガジェットやウィジェットを置けるというと、「iGoogle」や「MySpace」を思い浮かべる方も多いだろう。Zudeのこのような技術もそういったWebの潮流の一派なのだろうか。このサービスを思いついたきっかけを尋ねると、McNiel氏は「まさにオリジナルなアイデアだ」と胸を張った。
「インターネットとデスクトップの架け橋を作りたいと思ったのがきっかけです。例えば、GoogleはWeb上にたくさんのアプリケーションを公開しているし、Microsoftはデスクトップのさまざまなアプリケーションを提供している。これを全部集めることができたらいいというのがアイデアで、それを実現したのがZudeです。
ほかのサービスとの決定的な違いは、フリーフォームであること、オープンプラットフォームであり、ユーザに制限がないことです。例えば、マイスペースはユーザは1つのページしか持てませんし、テンプレートなどに制限されます。iGoogleなども利用できるオブジェクトの構造に制限があります」
どうしてそんなことができるのか
Zudeはあらゆるオブジェクトを飲み込んで自分のコンテンツのようにしてしまう。一体なぜこんなことができるのか。その仕組みが気になるところだ。
「そもそもWebブラウザは異なるコンテンツを1つにできるようにはデザインされていません。しかし、われわれの『5gデータベース』を間に置くことで、オブジェクトがカプセル化されてZude上で扱うことができるようになります。つまりZudeにドラッグするとそのデータが解釈され変換されるのです。
このデータベースはZudeに配置されるすべてのオブジェクトを理解しており、その中にどんどんデータが蓄積されていきます。不法なコンテンツが配置されたら、それを自動的に検知できるような仕組みも作っています」
ではZudeにはどのような使い方があるだろうか。McNiel氏は「多人数で何かを考えたり作ったりするイベント」での適用が考えられるという。すでに、2007年にはMIT専用のスペースを用意して、ボストンをより住みやすくするための活動を行う「Future Boston」というプロジェクトを実施した。
「現在計画中のプロジェクトとしては、IEEEと一緒にグローバルスケールの問題について取り組んでいこうというものがあります。具体的には、地球環境の問題、公害の問題などについて、エンジニアの視点から何かできることはないか考えていくソーシャルコミュニティです。2008年秋には実現できるように今準備しているところです。みんなのアイデアや企画を簡単に共有できるので、こうしたコミュニティでの活用は有効です」
最後に今後の取り組みなどについて話を聞いてみた。