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2009-2010年の流行色は何色?

2008年12月24日(水)
大澤 かほる

自然なニュアンスを持つグレー

図3-1は竹林の写真です。竹の幹の部分に注目してください。何色ですか。グリーンというよりはグレーではないでしょうか。

私たちの頭の中では、自然の色=グリーン、ブラウンという図式ができあがっていますが、自然物をよく観察すると、小石や岩、乾いた土、木々の肌に生息しているコケ等々など、意外にグレー系が多いことが分かります。河原などでは、水にさらされて、シルバー光沢を放つ流木を発見することもあります。

2009-2010年は、このような自然界で観察されるニュアンスあるグレーも重要な色ですが、グレーが重要であるという理由はもう1つあります。2009年は、ブラック基調と、ブラウン基調が拮抗(きっこう)すると記しましたが、実はその間を取り持つ基調色としてふさわしい色がグレーだからです。

グレーと言っても明るいグレーから暗いグレー、緑っぽいグレーや、黄色っぽいグレーなど、わずかな色みを含んだグレーまで、たくさんのグレーが存在します。いずれのグレーを選んでも、グレーを基調にすれば、ブラックを基調にするよりは優しいイメージを作ることができますし、ブラウンを基調にするよりは、モダンなイメージや先進的な印象を作りやすいからです。

豊かな感情を表す色

最後にどうしても伝えなければならない重要な色は、豊かな感情を表す色です。

図3-2を見てください。右側のカラーグループは、強いピンクからオレンジみのピンクで構成されています。ぽっとほほが赤くなるなど、気持ちが顔に表れた時の肌色や、タイやインドのオリエンタルな味わいがある、シルク織物の色などから発想された色です。

女性の肌に見られる淡いピンクみを帯びたベージュも重要な色です。このような、人の肌に見られる色は、スキンカラーと呼ばれ、感情を表す色として欠かせない色です。

左側のグループは、ニュアンスのあるグレーと落ち着きのあるパープル、優しいオレンジで構成されています。このグループにあるグレーは、「自然の循環」を思わせるブルーやグリーン、ブラウンとも相性の良い色を選んでいます。

左側の列の一番上は、落ち着いた調子のパープルです。パープルは、セクシーなイメージと高貴さとを併せ持つ色ですが、少し、くすんだ調子を加えることで、優しい、優雅な色になります。パープル系は、今年人気が爆発しています。来年も引き続いて注目される色です。

パープル系の中では、少し赤みに寄せた暗いパープルは、ブルーベリーなどのベリー系の果物を想像させることから「ベリー系」と呼ばれ、特に女性に人気があります。ここ2、3年、人気が継続していて、2009年もはずせない色です。

ここまで、いくつかの色について紹介してきましたが、2009-2010年の流行色を一言でいうなら「ピンクとグリーン」です。ただし、どのようなピンクやグリーンでも良いというわけではありません。このピンクは、春の喜びを表すピンク、このグリーンは格調高いグリーンなど、ぜひ、自分なりの物語を色に載せて活用して見てください。

財団法人日本ファッション協会
日本有数の温泉地、長野県諏訪市に生まれる。東京造形大学彫刻科を卒業後、求人情報会社で営業を担当。彫刻家の助手をつとめた後、飲料、食料の市場調査会社にて「色のイメージ調査」を担当。広告代理店にて経理を担当後、現職(社)日本流行色協会(現・財団法人ファッション協会流行色情報センター)へ。現在は、カラートレンド情報に関する情報発信、講演、執筆、インターカラー日本代表、カラー戦略策定等のコンサルティング、色彩有識者のネットワーク作り、色彩教育等、「色事すべておまかせ!」をモットーに日夜仕事に励んでいる。http://www.jafca.org/

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