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EMSプラットフォーム『Aurora』にエンドツーエンドの暗号化が実装

2016年7月30日(土)
ReadWrite Japan

エネルギー管理会社 Blue Pillarが同社の『Aurora』プラットフォームの最新アップデートを行った。これにより企業は単一のエネルギーシステムに接続し、停電にならないようエネルギー供給の補強を行えるようになる他、エネルギーの利用効率も大幅に向上させることができるようになる。

Blue Pillar社が「エネルギーのモノのネットワーク」と銘打ったAuroraは、今回のアップデートで企業が問題発生前に対処するためのログ記録およびエンドツーエンドの暗号化を提供できるようになった。

また、同社はパブリックおよびプライベートなクラウドサービスを提供することで、Aurora 5.0プラットフォームをより実現可能なものにし、大企業が多くの箇所の変更を同時に適用できるようにした。

ビッグデータとエネルギーをつなぐAurora

Aurora 5.0ではビッグデータ収集の最適化を行い、企業のエネルギー戦略において使い物にならないデータではなく、意味があり今すぐ使える関連データを提供しようとしている。Blue Pillarは提供するデータサイズの縮小により、企業はより早くそこから意味を見出すことができ、ストレージにかけるコストも削減することができると主張する。

「新たなIoT技術により、生活から仕事の環境に至るまであらゆることが改善されるが、これらが可能にすることは間違いなくエネルギー業界でも必要とされるものだろう。IoTがなければ、ビジネスの成功に不可欠なエネルギーについての情報は従来のシステムから出ないままとなり、それを活用するためには高く付くものの業者へ依頼するか、時間をかけて手作業でデータを集めるしかない」とBlue PillarのCEO トム・ウィリー氏は言う。

Blue Pillarのプラットフォームが現れたのは、電力網の障害発生がここ13年で6倍と、頻繁に発生するようになった頃だ。Auroraプラットフォームは、磐石ではない電力網でもIoTによりそのエネルギーの損失を大きく削減することを狙いとするものである。

「Blue Pillarは、これからのエネルギー管理を支えるナノ/マイクロ電力網、バーチャル発電所としての立ち位置にある企業の中で急成長を遂げているリーダー的存在だ。より優れたセキュリティ、スケーラビリティ、データ管理をAuroraプラットフォームに備えることは、より多くのプロバイダが障害を起こさないようにインフラを強固なものにするための基礎を提供することになる」とNavigant Researchのピーター・アスムス氏は語る。

以上、日本では比較的話題にのぼることが少ない印象の話だが、米国では動きが大きくなってきているようだ。今年の2月には、シーメンスとIBMがクラウド・ベースの次世代型ビル・エネルギー管理ソリューションに共同で取り組むとの発表があった。

スマートシティにスマートホーム、そしてエネルギー管理もよりスマートに。これは当然の流れだろう。ただ、あらゆるものを効率化することや簡単にすることだけではなく、そこに安全性もプラスされてこそ、真のスマート化である。次のアップデートにも期待したい。

ReadWrite[日本版] 編集部
[原文]

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