![]() |
||||||
|
||||||
| 前のページ 1 2 | ||||||
| 成功事例紹介 | ||||||
|
次にバールトン氏が講演で説明したBPMの成功事例について紹介します。 成功事例として紹介されていたA社は米国の西海岸にある中規模な商品製造メーカであり、従業員200名程度です。経営はトップダウン的であり、BPM適用前の状況は、従業員は自分が担当する仕事の内容しか知らず、他の仕事に興味を持っていませんでした。そのため仕事を進める時は、担当者間の仕事のやり取りがスムーズに行かず、コストやスピードの面で経営者は満足していない状況だったのです。 そこで、経営者はBPMの導入を決断しました。コンサルティングを利用して自分の仕事の棚卸しをして、企業としてのプロセスを理解して設計することによってBPの再構築を実施しました。 その結果、従業員の仕事に対する取り組み方は大きく変わりました。従業員1人1人が自分の企業中での位置付けと事業に対する責任と権限を理解し、自ら新たなBPを設定したのです。 つまり、1人1人が事業者の観点で考え判断し調整するようになったというのです。この話は、古きよき時代日本の従業員のマインドそのものではないでしょうか。 その成功要因を筆者が問うと、バールトン氏はトップダウン的な経営、見渡せる企業規模、BPMの必要性を感じているなどの理由をあげました。日本ではBPMといえば総合的なBPMS(Business Process Management Services)で大規模なシステムに目が向けがちですが、中堅・中小企業への適用を日本でも注目すべきではないかと考えます。 |
||||||
| 日米におけるBPMへの捉え方への差 | ||||||
|
日本と米国のBPMに対する捉え方の違いは大きかったと思います。日本はIT主導で、まずは仕組みありきのBPMが目立ちますが、これからは実践的なものに変える必要があります。BPM適用規模はより事業としての適用(バリューチェーン:注1)に向かっていると思います。システムの構築技術の観点からすると、今後のシステム構築方法に大きな影響を与えるでしょう。
※注1:
製品やサービスを顧客に提供するという企業活動を、調達/開発/製造/販売/サービスといったそれぞれの業務に分ける。そして一連の流れの中で順次、価値とコストを付加・蓄積していくものとして捉え、この連鎖的活動によって顧客に向けた最終的な価値が生み出されるとする考え方。
BPMは経営からBPを導き出し、現場においての適用が可能となったといえるでしょう。今回紹介したBPMカンファレンスにおいて、多くの事例やセッションから筆者はBPMの実践が可能になってきたと確信しました。日本においても大手企業だけではなく、中堅・中小企業においてもBPMを普及させていくことが重要だと感じています。 |
||||||
|
前のページ 1 2 |
||||||
|
|
||||||
|
|
||||||
|
||||||
|
|
||||||
|
||||||


