第9回:耐性システムを構築する (3/3)

シマンテックイエローブック
電子メール環境を効果的に管理するための総合的アプローチ

第9回:耐性システムを構築する

著者:シマンテック   2007/3/8
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製品の統合

   Symantec Email Security and Availability for Microsoft ExchangeソリューションにはEnterprise Vaultが統合されており、長期間保存可能な拡張性のあるストレージに構造化されていない情報を保存できます。また、バックアップと回復を実行するBackup Execも統合されています。

   Backup Execは、データをテープに送信する通常のデータバックアップ管理ツールとして使用することもできますが、さらにオンディスクバックアップ、オンディスクスナップショット、マルチステージバックアップ(ディスク上でステージ化された後、テープに転送される)も作成できます。

   Enterprise Vaultは、Microsoft Exchange、SharePoint、ファイルサーバーなどのサーバーシステムの背後にある第2層または第3層ストレージとして機能します。アイテムは、事前に定義されたポリシーに従って、アーカイブエージェントによってVaultに転送されます。この事前に定義されたポリシーによって、情報ソースに応じたさまざまなソリューションが実現されます。

   ソリューションには、メールボックスの容量管理、規制に準じた保存、PSTのインポート、知的財産の保存などが含まれます。また、さまざまなAPIやその他のインターフェースメカニズムを利用することで、Enterprise Vaultでは他の情報源から情報を抽出する各種アプリケーションをサポートでき、アーカイブストリームのインテリジェントフィルタとアーカイブコンテンツへのアクセスも可能です。

   Enterprise Vaultは、Symantec Mail SecurityアプライアンスとSymantec Mail Securityソフトウェアに統合できます。受信したすべての電子メールのコピーを保持することが法律で義務付けられている場合、Symantec Mail Securityからスパムとその他のジャンクメールメッセージが転送されるWeb Quarantineサーバーでは、Enterprise Vaultでジャーナルするジャンクメールの送信を調整できます。このような法的義務は、主に米国のいくつかの金融サービス組織に対するものです。

   Symantec Mail Security 8260アプライアンスまたはSymantec Mail Securityソフトウェアを使用すると、すべてのSMTP 電子メール通信をEnterprise Vaultサーバーに転送してジャーナルすることができます。これは、製品独自の電子メールデータウェアハウスを持たないか、または保守していない、UNIXR Sendmail. サーバーなどの電子メール製品サーバーから電子メールを保存する必要がある、Exchange以外のユーザーにとって便利です。

   2006年初旬、Enterprise Vaultでは、Veritas Storage Foundation High Availability for Windows(Veritas Cluster Server)のクラスタサービスを利用して、高可用性アーカイブと検索サービスや取り込みサービスを作成できるようになります。また同じく2006年初旬、Symantec Mail Security for Exchangeでは、企業ポリシーに違反している電子メールなど、フィルタ処理されたコンテンツをジャーナルのためにEnterprise Vaultサーバーに転送できるようになります。

   Storage FoundationでFlashSnapオプションを使用すると、データのコピー(通常のコピー、または現在のライブコピーとの差分のみを含んだ仮想コピー)を1つ以上作成できます。iSCSIや広域ファイバーチャネルSAN(ストレージエリアネットワーク)などを使用して、リモートロケーションに作成することも可能です。

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株式会社シマンテック
著者プロフィール
株式会社シマンテック
シマンテックは、情報のセキュリティ、アベイラビリティ、整合性の確保に役立つソリューションを個人や企業のお客様に提供する世界的なリーダーです。米国カリフォルニア州クパティーノに本社を置くシマンテック コーポレーションは、現在、世界40ヶ国以上で事業を展開しています。
http://www.symantec.com/jp


INDEX
第9回:耐性システムを構築する
  耐性システムの構築
  ストレージの仮想化
製品の統合
電子メール環境を効果的に管理するための総合的アプローチ
第1回 電子メールのセキュリティと可用性
第2回 電子メールシステム強化の取り組み(前編)
第3回 電子メールシステム強化の取り組み(後編)
第4回 電子メール管理の重層的アプローチ
第5回 電子メールのセキュリティのポイント
第6回 電子メールのアーカイブ化と耐性基盤の構築
第7回 電子メールセキュリティの強化
第8回 電子メールのアーカイブ化
第9回 耐性システムを構築する
第10回 電子メールセキュリティと電子メールアーカイブソリューションのまとめ
第11回 迷惑メールの遮断
第12回 Symantec Mail Security for Exchangeの設定概要
第13回 Symantec Mail Security for Exchangeを設定する際の注意事項
第14回 ゲートウェイサーバー層におけるネットワーク境界の保護
第15回 電子メールのコンプライアンス
第16回 コンプライアンスにおけるITの役割

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