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| 棚卸ツール | ||||||||||||||
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システム資産の棚卸は数千、数万のプログラム群を対象となるシステムに実施するため、人手で行っていては膨大な時間がかかってしまう。そこで一般的にはツールを用いて実施するのだが、ツールを動作させるためには以下の情報が必要となる。
表1:ツールを動作させるために必要な情報
※注1
:Job Control Language
メインフレームでバッチ処理を行う際に、システムに対して実行する処理の名前や使用する装置などを伝える言語
※注2
:System Management Facility
メインフレームOSが備えているシステム管理機能であり、オペレーティングシステムイベントに関連する監査証跡などを記録している 1は実際に計算機内に入っているプログラム群そのものである。テープにアンロードしたものを入力する場合や、FTP転送でテキストファイルに送ったものを入力する場合がある。2も計算機内の資源なので、1と同様の方法で入手する。そして、3はツール内の分類処理をカスタマイズするのに必要なドキュメント類となる。 これらの情報を入力とした棚卸ツールは稼動判定を行い、出力情報として「資源の稼働判定結果」と、「1と2の資産構成の関連を各種の表」として出力する。このような稼動判定の方法には、大きく「静的判定」と「動的判定」がある(図2)。 ![]() 図2:静的判定と動的判定 |
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| 静的判定 | ||||||||||||||
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「静的判定」とは、本番登録されているJCLおよびオンライン定義に登録されているプログラムやトランザクションを稼動判断の根拠にする稼動判定である。計算機に「定義登録」されているメインモジュールを「稼動」とし、それに紐付くサブモジュールなどの資源類の有効性を判定する。 よって登録自体にゴミ(不稼動資産)があると、正確な稼動判定ができないという欠点がある。また、システム担当者が個人的に持っているプログラム、そして臨時的に作成したプログラムについても稼動判定をすることができないので注意が必要となる。 |
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| 動的判定 | ||||||||||||||
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「動的判定」とは上記の静的判定に加え、システムログの稼動プログラムおよびオンラインログ上の稼動トランザクションも稼動判断の根拠にする稼動判定である。稼動判定の正確性が静的に比べ高く、例えば臨時的に作成したプログラムについても、ソースが存在しないのにログ上に出現させることで把握可能となる。 しかし、あくまでシステムログに記録された情報を基に判定するので、当然のことながら、そのシステムログの保存期間の範囲内でのみの稼動判定となる。また、1年に1回しか動かないような年度処理のプログラムなどの存在は、人間の手によってでカバーする必要があることを忘れてはならない。 |
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