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BEA AquaLogic BPM Suiteを使い倒す
第2回:ビジネスプロセスをデザインしよう
著者:
日本BEAシステムズ 河野 恭之
2006/12/12
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AquaLogic BPM Designerによるシミュレーションの実行
AquaLogic BPM Designerは高機能なシミュレーション機能を備えています。この機能では、各アクティビティの処理時間や分岐比率などの予測値を設定してプロセスの投入間隔と総時間を指定することにより、完了プロセス数や1プロセスの平均処理時間を計測することができます。またアクティビティを実行するユーザの最大数を変更することで、ボトルネックアクティビティを解消するための有効な人員配置を予測することも可能です。
図5では、どのようにシミュレーションを実行するのか説明しています。図の中に書かれた赤い文字はシミュレーションで設定する内容を説明しています。
図5:シミュレーション設定イメージ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
図5では30分ごとに注文を受けて10分から3日のアクティビティが実行されることを想定しています。なお、シミュレーションの設定項目の詳細はダウンロードできるプロジェクトファイルのシミュレーション設定画面をご覧ください。
シミュレーションの実行結果はプロセスの実行状況イメージとともに8種類のグラフで表示することができます(図6)。実行結果をファイルに出力することもできるので、シミュレーション結果を分析ツールと組み合わせて使用することにより、より短期間で効果の高いビジネスプロセスの実装や改善が可能となります。
図6:シミュレーション結果グラフ表示
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
ドキュメントの作成
AquaLogic BPM Designerにはプロセスモデルの図/アクティビティ/属性をHTML形式のファイルに出力する機能や、シミュレーションの実行結果をHTML形式のファイルやCSV形式のテキストファイルに出力する機能があります。
これらを活用することにより、ビジネスプロセスモデルの設計書を自動で作成することができるようになります。そのため、利用者はモデル図のアクティビティや属性を見ながら設計資料を手で作成するような、煩わしい資料作成作業から開放されることでしょう。
図7:生成ドキュメント
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
次回は
今回作成したプロセスは、そのまま現場で実行できるようなビジネスプロセスとして動作させることはできません。なぜなら、ビジネスプロセスを実行するためには、人が操作する入力画面やデータベースなどのシステムと連携させるといった処理を実装していく必要があるためです。
このようなビジネスプロセスに関わる各種アクティビティの操作や処理を簡単に開発し、高信頼性を確保したビジネスプロセス実行エンジンにデプロイできるように、AquaLogic BPM Suite では、強力なプロセス実装開発ツールとビジネスプロセス実行エンジンであるエンタープライズ・サーバを提供しています。
次回は、この処理の実装や実行エンジンへの展開を中心に、ビジネスプロセスの開発者のためのポイントを説明します。ご期待ください。
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著者プロフィール
日本BEAシステムズ株式会社 河野 恭之
プリセールスエンジニアリング部
VBやVC++、Java言語での10年にわたる開発経験を経てBEAに入社。現在プリセールスSEとして主にWebLogic ServerやWebLogic Integrationを担当。最近では特にAquaLogic BPM Suiteの販売促進活動にも従事している。
INDEX
第2回:ビジネスプロセスをデザインしよう
AquaLogic BPM Designerによるモデリング
ビジネスプロセスのシナリオ
AquaLogic BPM Designerによるシミュレーションの実行