「カイゼン」を昇華させた最新米国BPM

BPM Conference
BPM Conference
2006 BPM Conferenceレポート

「カイゼン」を昇華させた最新米国BPM
著者:メタジトリー  丸山 則夫   2006/06/23
より進化してきているBPMの適用

   2006年5月2日から4日まで米国のフェニックス(アリゾナ州)にあるWigwan Golf Resort & Spaで開かれた、DCI(現在、Shared Insights社)のBPM Conferenceについて紹介していますが、今回は成功事例について紹介します。

   そのカンファレンス状況から、最新米国BPM事情の解説をします。

   約180人の参加者のほとんどが米国人で占められており、外国からの参加者はアジアから5名であり、欧州からも数名でした。日本でのBPMに対する姿勢とカンファレンスでの参加者の姿勢を比べてみると、問題意識が異なっていたと思います。

   そもそも、BPMは日本から米国に輸出した「カイゼン」という考え方であるという見方もあります。カンファレンスの内容は、「カイゼン」の流れをくんだシックスシグマなどの事業寄りの話題が中心という特長がありました。また、同時に開催された展示会では様々なBPMツールが展示されており、各ブースは活気に溢れていました。

   筆者たちがコンタクトを持ったのは「Process Renewal Group」「BPTrends」「ABPMP」といったことです。特に個別のミーティングはBPMに対する本音とビジネス的な視点でのディスカッションとなり、興味深かったとともに多くの収穫を得られた場でした。


3日間のカンファレンスの状況

   BPM Conferenceでは多くの発表がありましたが、2回にわたってその中から2つの発表と発表者とのミーティング内容を解説します。

ポール・ハーモン氏:
BPトレンドのExecutiveエディタ。
BPM関連の動向について情報発信をし、その見識についての信頼、注目度は高い。
本カンファレンスでもスター的な存在であり、著書も多数あり。

ロジャー・バールトン氏:
プロセスリニューアルコンサルティンググループの創設者。BPM Conferenceの議長をつとめる。当カンファレンスのカリスマ的存在。自ら研修を手がけ、著書も多数あり。


企業のBPM活用状況

   ポール・ハーモン氏は発表の聴講およびその後の個別ミーティングを用いました。BPMトレンドはビジネスとしてBPMへの情報提供および、教育を行っている会社です。

企業のBPM活用状況
図1:企業のBPM活用状況
出典:BP Process Trends
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   ハーモン氏は基調講演で「企業のBPM活用状況」を発表しました。BPMのマーケットや技術状況の全体像のビジネス的な視点の内容であり、米国におけるBPM実情を大きく捉えているので紹介していました。内容の柱はビジネスプロセス(BP)を3つのエリアで捉えようというものです。

BPの3つのレベル
図2:BPの3つのレベル
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


株式会社メタジトリー 丸山 則夫
著者プロフィール
株式会社メタジトリー  代表取締役社長
日本BPM協会  理事   丸山 則夫

経営と情報システム連携をコンセプトとして、システム再構築のコンサルティングビジネスを実施。
ビジネス・プロセスに着目したBPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)の活用が情報化社会の進歩に必要と捉え、市場定着とそのための組織化を推進中。

2006 BPM Conferenceレポート
第1回 「カイゼン」を昇華させた最新米国BPM
第2回 米国BPM適用成功事例

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る