米国BPM適用成功事例

BPM Conference
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2006 BPM Conferenceレポート

米国BPM適用成功事例
著者:メタジトリー  丸山 則夫   2006/06/23
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より進化してきているBPMの適用

   今回はBPM Conferenceで次の両氏によって発表された具体的な事例について紹介する。

ポール・ハーモン氏:
BPトレンドのExecutiveエディタ。
BPM関連の動向について情報発信をし、その見識についての信頼、注目度は高い。
本カンファレンスでもスター的な存在であり、著書も多数あり。

ロジャー・バールトン氏:
プロセスリニューアルコンサルティンググループの創設者。BPM Conferenceの議長をつとめる。当カンファレンスのカリスマ的存在。自ら研修を手がけ、著書も多数あり。

   ハーモン氏は最近の注目として、「BPMの適用がより広範囲/迅速性/高度化してきていて、ITの進化もそれと同期している。技術としてはSOA、XMLとBPMシステム技術の有効性が増してきている。そして、ビジネスとITの新たな方向性がでてきた」と訴えました。

   マーケットも急速に変化しており、BEAがFuegi(BPMエンジン関連企業)、Intalio(BPMエンジン関連企業)がFiveSight(BPEL製品関連企業)を買収し、Metastorm(ワークフロー製品関連企業)がCommerceQuest(EAI製品関連企業)と合併したりなど、再編成が急激に起こっていることを強調していました。

   そしてそれらBPM技術を総合的に捉えると、ビジネスプロセス(BP)のソフトウェアプロダクトがBPMスイートに包含されます。BPMスイートを形成しているソフトウェアプロダクトは多岐にわたり、次のものがあげられます。

  • BPモデリングツール
  • ビジネスルールマネジメントツール
  • BPMアプリケーション
  • BPモニタリングツール
  • ワークフローツールEAIツール
  • BP言語

表1:スイートを形成しているソフトウェアプロダクト

   それらを総合的な管理をするものとしてユニバーサルBPMリポジトリを位置付けています。筆者としてはBPMがBPに関して様々な技術や考え方などの総合的な関係で成り立っているということを再認識しました。


   またハーモン氏の発表はITをアーキテクチャとして捉えた時、BPMとSOAは一致するとしています。BPはBPELなどを用いてビジネスサービスを生成し、その技術はBPレベルのMDAと呼ばれます。そしてその結果を受けて、WSDL、XML、SOAPによって構築サービスとなり、情報システムとのマッピングや構築を行う実装レベルの活用に役立つのです。

   企業はパフォーマンス向上に向けてゴールの設定/戦略策定/組織の再編成/BPM資源の管理が必要となり、様々なBP活用目的が生まれてくるのです。


BPM実践について述べられた講演

   ロジャー・バールトン氏はBPMを事業がどのように活用するかの視点から基調講演を行いました。筆者が関心を持った内容はBPMの実践レベルの話であり、その概要は以下の通りです。


図1:BPMの実践レベルの概要
出典:Process Renewal Group
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   このレベルの分類はBPMを適用する上で重要なものです。筆者は実践で、レベル間のギャップに悩むことが多々あります。担当が自身の仕事の棚卸しを行い、その業務改善をするBPMは図1のActivity level、Task levelです。過去のワークフローの適用はこのレベルでした。しかし、この適用が経営や事業のプロセスを理解して行われるのかというと必ずしもそうではありません。

   「稟議を通す」「会議を運営する」「問い合わせに対応する」の3つについて考えてみましょう。稟議を通す事項では、横断的な視点が抜けています。例えば会議を運営することは、会議の内容、その必要性、そして参加者が適正かの評価が重要です。つまり会議の運営を対象とするには、横断的なプロセスの理解、可視化が必要となります。

   また、様々な部署からのわからないことに関しての問い合わせに対応することは、個々の問い合わせに対する処理以前に、各部署の問い合わせが起こる業務自身に問題があるかも知れません。つまり、問い合わせが起こる本質に関しての理解と可視化のほうが重要になります。


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株式会社メタジトリー 丸山 則夫
著者プロフィール
株式会社メタジトリー  代表取締役社長
日本BPM協会  理事   丸山 則夫

経営と情報システム連携をコンセプトとして、システム再構築のコンサルティングビジネスを実施。
ビジネス・プロセスに着目したBPM(ビジネス・プロセス・マネージメント)の活用が情報化社会の進歩に必要と捉え、市場定着とそのための組織化を推進中。

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