routing\soap_jms_httpサンプルを試す

2006年12月1日(金)
江川 潔

はじめに

   本連載はCeltix 1.0に用意されているサンプルデモのREADME.txtファイルを日本語訳したものです。README.txtファイルにはWindowsとUNIXにおける作業手順が記載されています。

   今回はサンプル18「routing\soap_jms_http」デモについて解説します。

   連載ではWindowsについてのみ確認を行い、足りない手順についての内容を追加しています。UNIXを利用する場合には、Windowsの手順を参照してください。


なおビルドや起動にはCeltix 1.0環境が必要です。あらかじめ本誌連載「オープンソースESB『Celtix』を解き明かす」を参考にしてインストールを行っておいてください。

サンプル18 routing\soap_jms_httpのデモ

   この「routing\soap_jms_http」は、SOAP JMSサービスからSOAP HTTPサービスを利用する際に、どのようにして接続のルートを変更するかを示したデモです。CeltixのルータはWSDLファイルで指定した構成を読 み込み、SOAP JMSサービスからSOAP HTTPサービスへ接続するためのルートを設定します。

   このデモでは実際に、jmsのクライアントから2種類のhttpのサーバへ呼び出しをルーティングしています。また、サーバからクライアントに対するフォルトの通知も行います。

   jmsクライアントは、SOAP JMSサービスを含むsource.wsdlを、httpサーバはSOAP JMSサービスを含むtarget.wsdlをそれぞれロードします。
ルータはsoap-jms-httpルートを定義し、jmsのエンドポイントであるSOAPJMSSourceServiceは source.wsdlに記述されたAddNumbersServiceと対応しています。同様に、httpのエンドポイントの SOAPHTPPDestinationServiceは、target.wsdl内のAddNumbersServiceと対応します。

   「routing\soap_jms_http」デモを実行する前に、以下の内容を確認してから作業してください。

必要条件

   celtix.jarがCLASSPATHに登録されていて、JDKとantのbinディレクトリがPATHに登録されているのであれば、samplesディレクトリのREADMEにある環境変数の設定スクリプトを起動する必要はありません。

   環境変数が正しく設定されていなかったり、デモをビルドする際にwsdl2java、javacあるいはjavaコマンドを利用する場合は、環境変数の設定スクリプトを起動する必要があります。

※注1: 以下のUNIX環境での手順は著者の環境で動作確認をしていません。Windowsの環境についてはWindows XP Professionalで動作確認を行っていますので、UNIXの手順で不明な点がある場合はWindowsの手順を参考にしてください。
日本アイオナテクノロジーズ株式会社 テクニカルセールスマネージャ

株式会社富士通SSLでNTT仕様のオペレーティング・システムの開発に従事したのち、日本ディジタルイク イップメント株式会社でNTT向けシステムの開発、その後、ソフトウェアとハードウェアのプリセールス活動を展開した。DECの合併を経て、現職のミドル ウェア製品のマーケティング、アライアンス、プリセールスなどに従事。

blog「Essence is Real」
http://blogs.iona.com/essence/

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