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ワイズノットのオープンソースへの取り組み 〜 オープンソース活用セミナー

2005/11/11
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LinuxとSambaの組み合わせでコスト削減を

   株式会社ワイズノットは10月26日に「オープンソース活用セミナー」を行った。

   第1部の講師はミラクル・リナックス株式会社 プロフェッショナルサービス部 部長 小田切 耕司氏で、「WindoowsユーザのためのLinux/Samba構築講座」について講演を行った。

   はじめに小田切氏は、ミラクル・リナックス株式会社とAsianuxの位置づけについて「世界ではRed HatやSUSEが強いので、アジアでAsianuxを広めていきたい」と語った。

ミラクル・リナックス株式会社 プロフェッショナルサービス部 部長 小田切 耕司氏
ミラクル・リナックス株式会社 プロフェッショナルサービス部 部長 小田切 耕司氏

   今回、講演の対象となった「Samba」とは、UNIXやLinuxなどのOSで稼動し、ファイルやプリンタの共有を実現するオープンソースのファイルサーバである。なぜSambaが注目されているのかというと、WindowsはCAL(Client Access License)によるコストの問題がある。CALのライセンス形態ではユーザが増加するにしたがってコストが増大してしまうからだ。

   このような問題に対して小田切氏は「MIRACLE LINUXとSambaの組み合わせで構築する場合、2000ユーザであればサポートを含めたサービスで約10分の1のコストで済む」と語り、Linux+Sambaの低コスト性を強調する。

   LinuxやSambaというと設定が難しいなどといったイメージがあるが、GUI環境による管理画面が用意されており、「支社レベル、部門レベルのLinuxに詳しくない人でも使える」と小田切氏は語り、導入さえしてしまえば使用に関しては問題がないという。

   また最近の現状として、「Windows2000のライセンスサポートが切れる時期であるため、2003にするかLINUX+Sambaするかの相談が多い」ともいう。

   SambaにはWindows 2003 Serverには実装されていない独自の機能として、ゴミ箱機能やユーザごとの作業ディレクトリ、ホスト名によるアクセス制御がある。

   MIRACLE LINUXとSambaで構築した場合の特徴的な機能として、小田切氏はボリューム・シャドー・コピー・サービスを強調した。この機能はWindows 2003 Serverが持つ機能と同等の機能で、以前のバージョンのデータを復元できる機能である。

   SambaではWindowsのActive Directoryのデータも管理できるため、必ずしもLinuxやUNIX上でアカウント管理をしなくてもよいという利点がある。また、SambaとOpenLDAPを連携させることでメールサーバやファイルサーバのユーザを一元管理できる。

   Linux+Sambaへ移行の事例は数十件あり、小田切氏は例として株式会社ヤナセをあげ「メールサーバとファイルサーバをWindowsNT4.0から、LDAP+Sambaへ一晩で移行できた」という。

   この事例では、汎用機の人事システムでアカウント情報を変更すると、CSVファイルをファイルサーバに自動的に送信し、自動的にファイルサーバとメールサーバのアカウント情報も変わり、メンテナンスフリーを実現している。

   最後にこれからのミラクル・リナックスの強みとして「サポートならミラクル・リナックス」と小田切氏は語る。ミラクル・リナックスではサポートレベルの細分化によって、ユーザの技術レベルに合わせてサポートが選べるようになっており、日本語のセキュリティアナウンスのサポートなどがある。

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