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企業戦略におけるビジネス・プロセス・インテグレーション
企業戦略におけるビジネス・プロセス・インテグレーション

第1回:企業戦略を支える技術としてのBPI
著者:日本アイ・ビー・エム  小倉 弘敬、佐藤 泉   2005/10/3
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はじめに

   ビジネス・プロセス・インテグレーション(BPI:Business Process Integration)とは、簡単にいってしまうとビジネスプロセスをシステム的に統合するための技術である。しかしBPIをこのように技術的側面からだけ捉えたのでは、本質的な意味は見えてこない。

   BPIを柔軟なシステム基盤を作るためのサービス・オリエンテッド・アーキテクチャ(SOA:Service Oriented Architecture)の中の重要なコンポーネントと位置づけ、企業のある一時点における業務システムを実現するための技術としてだけで考えるのではなく、企業が存続するための企業戦略を支える技術として考えるべきである。


BPIとは?

   BPIを「複数システム間での処理を連携させて、プロセスとして統合することにより、ビジネス的に意味のある一連の作業の『End To End』での自動化を実現すること」と定義する。

   具体例として、商品の販売業務を考えてみよう。商品の販売業務には「注文の受注 → 在庫の照会 → 決済処理 → 発送処理」という処理の流れ(フロー)がある。これらは社内の部門をまたがっており、個別の部門のシステムを使用して行われるため、それぞれの部門の担当者により個別に行われることが多い(図1、表1)。

販売業務の流れ
図1:販売業務の流れ

  • 顧客からFAXや電話で受けた注文を、顧客部門の人間がまず受ける
  • 生産部門のシステムにログインして在庫の確認を行う
  • 在庫が十分にあることが確認できたら、その注文票を会計部門に手渡し、会計部門では注文票に書いてあるカード情報からカード会社にそのカードの有効性の検査を依頼し、OKだったらカード決済を行う(銀行振り込みなどの場合には、振込みの確認などの処理にかわる)
  • 会計の処理が正常に行われたら、また購買部門に注文票は戻り、購買部門では発送の手配を発送会社に行う
  • 依頼を受けた発送会社は、生産部門から在庫の商品を受け取り顧客に配達を行う

表1:販売業務の流れ

   このような紙ベースの販売業務処理をBPIにより「End To End」のプロセス化を行うと、図2のように自動化を実現することができる。

BPIによる自動化
図2:BPIによる自動化
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

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日本アイ・ビー・エム株式会社 小倉 弘敬
著者プロフィール
日本アイ・ビー・エム株式会社  小倉 弘敬
日本アイ・ビー・エムソリューション開発 インテグレーション所属
ソフトウェア・エバンジェリスト。担当分野は、ビジネス・プロセス・インテグレーション(BPI:Business Process Integration)。WebSphere Business Integration(WBI)ソリューションセンターで、BPIソリューションの開発/提供に従事する。


日本アイ・ビー・エム株式会社 佐藤 泉
著者プロフィール
日本アイ・ビー・エム株式会社  佐藤 泉
入社以来、ワークフロー、ビジネスプロセスエンジン、ビジネスプロセスモニターなどのソフトウェア製品の開発やそれらの製品をベースとしたソリューションの提案活動に従事。
特に、SOAに則ったBPI(Business Process Integration)やBIO(Business Innovation and Optimization)を得意分野とする。


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INDEX
第1回:企業戦略を支える技術としてのBPI
はじめに
  BPIと従来のワークフローとの違い
  ビジネス環境に対応するBPIのメリット
  SOAでのBPIシステム実現における難しさ
企業戦略におけるビジネス・プロセス・インテグレーション
第1回 企業戦略を支える技術としてのBPI
第2回 BPIのビジネス要件とそれを実現するための機能
第3回 ビジネスプロセスを意味のあるプロセスに
実践!ビジネス・プロセス・インテグレーション
第1回 BO定義とインターフェース定義
第2回 ビジネスフローの設計
第3回 ビジネスフローの修正
第4回 他システムとの連携の追加