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| システムコンサルティングの最近の傾向 | ||||||||||
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筆者が所属するNRI(野村総合研究所)はシンクタンク系のコンサルティング会社として認知されていることをよく伺うが、近年ではSI企業としての特徴が濃くなってきている。最近お客様からは、コンサルティングとSIのそれぞれの専門性を捉えた、システム運用に関するコンサルティングの依頼が急増している傾向にある。これらの依頼から現状のシステム運用に関する問題点を洗いだし、筆者がシステムコンサルタントとして培った経験の基で、システム運用についてもう一度考え直してみる。 |
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| 現状の問題解決から将来の問題解決に | ||||||||||
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2000年頃までは表1に示すような、情報化の運営面における妥当性やコストの可視化に関するテーマが中心で、企業経営に対して情報システム部門が自らの活動の正当性や妥当性を説明するものが多かった。いわゆる「アカウンタビリティを確保する」ためのテーマである。
表1:2000年頃のコンサルティングの傾向
表2:2002年頃からのコンサルティングの傾向 |
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| 実行支援型のコンサルティングテーマ | ||||||||||
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以上のように増加してきた実行支援型テーマの中でも特に注目すべき点は、情報システム運用に関連するテーマが増えていることである。最近では表3のテーマのように情報システムの運用業務を根本的に見直し、情報システムの管理・統制いわばシステム運用マネジメントを強化する動きが主流となってきている。
表3:情報システムの運用マネジメント
ITIL(IT Infrastructure Library)とは?
1989年に、膨らみ続けるIT運用費に苦しむ英国政府のCCTAがIT運用管理の成功事例(ベストプラクティス)を調査/分析し、英国政府へのIT導入時に理解していることをまとめた文書(フレームワーク)である。 これらの情報システムの運用マネジメントを強化する動きが急増してきた背景には、企業の経営・事業環境が厳しくなり、情報システムを経営・事業戦略に活用する動きが活発化してきたことにある。 このように情報システムの活用が進み、情報システム部門がシステムの構築から管理運営を行う組織へと変化していく中で、稼動中の全情報システムを預かる運用部門では、高度化/複雑化するシステムや多様化する技術への対応が困難になり、情報システム運用の管理・統制はおろか、日々の運用作業をミス無くこなすことに精一杯になってしまったのである。 以上のように情報システムの運用が変化していることに関して、コンサルティングの依頼が急増している。本連載では情報システムの運用部門の現状とこれら問題点の要因を探る。 |
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