日立ソリューションズ、.NETアプリケーション開発用フレームワークをOSSとして公開
日立ソリューションズは4月23日、Microsoft .NET Frameworkをベースとしたアプリケーション開発に必要な各種機能を提供するフレームワーク「Open棟梁」をオープンソースソフトウェア(OSS)として公開した。日立ソリューションズが中心となり、OSSコンソーシアムに、本OSSの普及に向けたコミュニティとして「.NET開発基盤部会(仮称)」を7月初旬に発足する予定。日立ソリューションズはこれらの活動により、「Open棟梁」ならびにシステム開発に欠かせないOSSの普及をめざす。
「Open棟梁」は、アプリケーション全体のアーキテクチャを統一する標準アーキテクチャ、入出力処理やデータベースアクセスなどの定型的な機能、開発ツール、テンプレートなどを提供し、高品質なアプリケーション開発を実現する。本フレームワークは日立ソリューションズにおいて、受託開発やプロダクト開発、小規模部門システムから大規模基幹システムまで約70件の開発案件に適用されており、これらの実績で蓄積したノウハウが集約されている。日立ソリューションズでは、本フレームワークを活用することで生産性や品質の向上を実現しており、信頼性の高いフレームワークとなっている。
今後、OSSコンソーシアムにおいて、部会設立準備ワーキングループ(WG)が「.NET開発基盤部会(仮称)」の発足に向けた活動を開始する。「.NET開発基盤部会(仮称)」では、情報交換と機能拡充に向けたコミュニティ活動を行い、この活動を通して急速に進化するIT技術に対応したOSSをめざす。
「Open棟梁」の主な特長は以下の通り。
・C/S、Webアプリ、Webサービス、RIA、組み込み、ハンディ、クラウドなど幅広く適用可能
異種透過性を実現した通信制御機能により、Web(ASP.NET, ASP.NET MVC)、C/S(WinForm, WPF)、バッチ、RIA(Silverlight, HTML5)、WebAPIなどの各種方式において、 UIサブシステムやアプリケーションとの接続が可能。これにより、多種多様なシステム構成のアプリケーションを開発することができる。
・アーキテクチャの標準化を促進するP/B/D層にわたるフレームワーク
UIを提供するプレゼンテーション層(P)、ビジネスプロセスを実装し、ロジックを記述するアプリケーション層(B)、データベースへのアクセスを制御するデータ層(D)の3層アーキテクチャを採用。それぞれのレイヤ(層)に2段階のベースクラスを持つことで、プロジェクト毎のカスタマイズを容易にする。
・自動ソース生成機能により開発効率が向上
データベースのテーブルを定義する動的パラメタライズド・クエリを活用し、CRUD処理コードを100%自動生成する。
・実績のある共通ライブラリー群を利用可能
文字列編集、入力チェック機能、カスタムコントロール、ログ出力、共有情報・メッセージ管理など、日立ソリューションズの社内で適用実績のある共通ライブラリー群を利用することが可能。
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