サイオス、HAクラスターソフトの最新版にAmazon EC2のリージョン間クラスター構成、クラウド向け新機能搭載

2014年7月29日(火)

サイオステクノロジー(以下、サイオス)は7月24日、Linux用HAクラスターソフトウェアである「LifeKeeper for Linux」に、アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)のAmazon Elastic Compute Cloud (以下、Amazon EC2)において、地理的に離れた領域を表すリージョンを跨いだクラスター構成が可能になる他、クラウドに対応した新機能を搭載した最新版「LifeKeeper for Linux ver.8.3(以下、LifeKeeper 8.3)」を、7月28日より提供開始することを発表した。「LifeKeeper 8.3」では、従来の価格モデルに加え、サブスクリプションモデルでの提供も開始する。

企業のITシステムのクラウド化が急速に進む中、企業からはグローバルなクラスター構成構築の支援、複数のベンダーから提供されているクラウドプラットフォームへの対応、またクラウドでの利用に適しているサブスクリプション方式でライセンスやサポートを利用したいという要望が寄せられていた。

「LifeKeeper 8.3」では、従来よりAWSの東京リージョン内にある複数のアベイラビリティーゾーン間では可能であったAmazon EC2のHAクラスター構成に加え、地理的に離れたリージョン間(米国、欧州、シンガポール、シドニー、サンパウロ、東京)でもHAクラスター構成を構築することが可能になった。これにより、万が一、1つのリージョン全体が影響を受けるような大規模障害が発生した場合でも、完全に独立した別のリージョンでのシステム稼働に切り替えることができ、システムのダウンタイムを最小限に抑え、サービスを継続することができるようになる。「LifeKeeper8.3」の年間サブスクリプション価格は、348,000円/1サーバーから。

Amazon EC2の他、LifeKeeper認定クラウドとして新たにFUJITSU Cloud IaaS Trusted Public S5およびニフティクラウドを追加した。これらクラウドは、各パブリッククラウド事業者と共同で技術検証を実施し、技術情報を公開している。さらに、クラウドでの利用に最適な価格モデル、サブスクリプションでの提供も開始し、企業システムのクラウド化に伴い多く寄せられていた要望に応えた。

その他、「LifeKeeper 8.3」は、セゾン情報システムズのファイル転送ツールHULFT(ハルフト)やオラクルのOracle UEK(Unbreakable Enterprise Kernel)へも対応した。HULFTの高可用性システムの構築には、これまでユーザー側でスクリプトを作成する必要があったが、今回、HULFT/ HULFT HUB Recovery Kitを提供することにより、GUIベースでそれらの設定ができるようになり、導入の手間を軽減することができる。また、オラクルのOracle Databaseに最適化されているOracle UEKへも対応し、より性能と可用性が高いデータベース環境を構築することができるようになった。


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