Googleは“能ある鷹”か? 自動走行車プロジェクト「X」から独立し人材募集中
Googleにおける開発プロジェクトのうち、特に未来的な技術の開発に取り組んでいる「X」。
主な開発内容としては、ARメガネ開発プロジェクト「Project Glass」や自動走行車開発プロジェクト「Google Driverless Car」などが知られている。自動走行車のプロジェクトリーダーであるヒュンダイ(現代)元CEOのJohn Krafcik氏によると、あと数ヶ月のうちにGoogleのムーンショット的(月旅行のように野心的)役割を担うXからこのプロジェクトは独立するという。
事の発端は、シリコンバレーの北端部パロアルトにおいて、2ヶ月前に開催された日経イノベーションフォーラムでの講演にある。そこでKrafcik氏は、Googleの持ち株会社「アルファベット(Alphabet)」の中で彼の率いるプロジェクトは独立した部門となり、スタッフと物理的規模を大幅に拡大すると語った。
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ReCodeによると、彼らはすでに最高経営責任者(CEO)のKevin Vosen氏を含む自社の役員を雇用し始めている。彼らは特に、適切なテスト場を見つけることに責任がある「土地の最高責任者」となり得る人材を探し求めているという。
現在、Googleは州や市のパートナーシップを使って自家用車をテストしているが、このプロジェクト規模が大きくなるにつれて、さまざまな難しい状況でテストできる民間の土地を探し始めるのは当然の流れだろう。
もはや当たり前の知識であるが、GoogleやAppleおよび他のオペレータたちは、異常事態にも耐えうるシステムにするべく自動走行車の“特訓場”が必要になるのだ。最近の事例を挙げると、The American Center for Mobilityは、ミシガン州の支援を受けて311エーカーの土地を購入した。この土地は、自動走行車開発プロジェクトのためだけに存在する街になるだろう。
静かすぎるGoogleは“能ある鷹”か?
TeslaやUberのような競合企業たちは、どれだけの自動運転技術を保有しているか、その技術で何を実現しようとしているのか、一般に公表している。その一方で、Googleはプロジェクトの具体的な数字を伴うビジョンを明らかにしていない。
Googleの静かすぎる現状に一部の人々は、2013年にGoogleが買収したWazeがユーザ向けの「乗り物共有プログラム」を開始したことから、「ライドシェアリングこそが自動走行車市場に参入するGoogleの切り札となるかもしれない」と、推測している。
Googleが市場に参入する予定だとすれば、そのシステムとユーザをUber、Lyft、Didiから奪うための箱となる車本体を外部に依頼する必要があるだろう。この時点で最低でも要件の1つをすでに保有しているTeslaとUberの後に着くことになるが、彼らはその“鋭い爪”を隠しているかもしれない。
引き続き追っていくべき存在であることについては、間違いないだろう。
DAVID CURRY
[原文4]
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