AquaLogicによるESB環境の構築 2

ESBをサンプルで理解しよう

サンプルでESBの構築を体験   前回は、BEA AquaLogic Service Bus全体の概要を説明しました。今回は、Webサービスでリクエストを受け付けて、その内容をJMSキューやファイルに出力する簡単なサンプルを構築し ます。このサンプルを利用して、AquaLogic Service

永田 明

2006年10月20日 20:00

サンプルでESBの構築を体験

   前回は、BEA AquaLogic Service Bus全体の概要を説明しました。今回は、Webサービスでリクエストを受け付けて、その内容をJMSキューやファイルに出力する簡単なサンプルを構築し ます。このサンプルを利用して、AquaLogic Service Busを使ったESBの構築方法を解説します。


サンプルの概要
図1:サンプルの概要

AquaLogic Service Busの製品マニュアルの大部分はオンラインで公開されており、多くの情報を参照できます。AquaLogic Service Busに関する情報が必要になれば、まずは製品マニュアルを見ることをお勧めします。

BEA Productsのドキュメント
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/index.html
※対象ページ閉鎖

準備作業

   準備作業として各種設定を行います。まずは「Configuration Wizard」を起動して、自動的に設定されたドメインを作成します。ウィザードが立ち上がったら、デフォルトのオプションとして選択されている「BEA WebLogic Server(Required)」に加え、「Workshop for WebLogic Platform」と「AquaLogic Service Bus」を選択してドメインを作成します。また、「User name」や「User password」などを必要に応じて設定してください。

   このドメインの作成方法からもわかると思いますが、AquaLogic Service BusはWebLogic Server上で動作します。

   それでは次に、WebLogic ServerにJMSキューを作成します。「WebLogic Server Console」にログインして、表1に示すリソースを設定していきます。左上の「チェンジセンタ」から「ロックして編集」を選んで設定をしてください。 すべての設定が完了したら「変更のアクティブ化」をクリックして変更を反映してください。


JMSサーバ 名前 SampleJMSServer
永続ストア SampleFileStore
対象 AdminServer
JMSモジュール 名前 SampleJMSModule
対象 AdminServer
接続ファクトリ 名前 SampleConnectionFactory
JNDI名 SampleConnectionFactory
キュー 名前 SampleQueue
JNDI名 SampleQueue
サブデプロイメント SampleSubDeploy
表1:BEA WebLogic ServerのJMS設定

   入力用のWebサービスには、リスト1に示す「SampleWSService.wsdl」を利用します。これは「Workshop for WebLogic Platform」から簡単に作成することができます。「id、item、number」を引数に持つ「send」メソッドを定義しています。

リスト1:SampleWSService.wsdl


SampleWSService.wsdl
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   それではAquaLogic Service Busを使って実装を行います。「AquaLogic Service Bus Console」にログインして、「Change Center」の「作成」を押します。こちらもWebLogic Serverと同じように作業が終わった「アクティブ化」を押して変更を反映するようにします。

   まずは、「プロジェクトエクスプローラ」を選択して、新しいプロジェクトを追加します。ここではプロジェクトの名前を「SampleProject」とします。

   次に作成したプロジェクトの中に「Input」と「Output」「WSDL」フォルダを作成し、「WSDL」フォルダに 「SampleWSService.wsdl」をアップロードします。アップロードしたら、リソースの作成から「インタフェース → WSDL」を選択します。「リソース名」に「SampleWSDL」を指定して、「WSDL」にはSampleWSService.wsdlをフルパスで 入力します。

   以上の作業が終わったら、「アクティブ化」を押して変更を反映させます。

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