日本IBM、企業向けオープン・クラウド構築と管理を自動化するソフトを強化
日本IBMは11月15日、クラウドの構築と管理を自動化するためのソフトウェアの最新版「IBM SmarterCloud Orchestrator(スマータークラウド・オーケストレーター)V2.3」を発表した。今回新たに、IBM Power Systemsの対応、マルチテナント環境への対応、可用性の向上、ユーザー管理の容易さの向上、開発生産性の向上を図った。価格は82,700円(管理対象のプロセッサー1コアあたり;税別)からで、IBMおよびIBMパートナー経由で販売を開始した。
「IBM SmarterCloud Orchestrator V2.3」は、クラウド環境の構築や管理を自動化するオーケストレーション機能を実装し、再利用可能なパターンを活用して迅速なクラウド・サービスの開発を支援する。さまざまなハードウェア環境や仮想化環境の混成をサポートでき、これまでのKVM 、VMware、Amazon EC2 に加え、今回新たに IBM Power Systems 仮想化インフラストラクチャーをサポートする。また、マルチテナント環境でクラウド・サービスを提供できるようになる。その他、VMware HA のサポートによる障害発生時に別ホストで自動的に再起動する機能の提供、異機種混合環境での制御や管理の強化による可用性の向上、LDAPやActive Directoryの対応による既存システムのユーザー認証の仕組みを活用した容易なユーザー管理システムの構築などを可能とする。さらに、ポータル画面からパターン化したサービス・メニューを選択するだけでクラウド・サービスを開始できるようになり、開発が迅速かつ容易になり、開発生産性向上を支援する。
「IBM SmarterCloud Orchestrator V2.3」の仕様や規格には、IBMが推進するオープン・クラウド・スタンダードを採用している。仮想マシンやネットワーク構成などからなるクラウド基盤(IaaS)の管理にはOpenStackのテクノロジーを採用し、また、その上位層であるアプリケーション基盤(PaaS)は標準規格の一つであるOASIS TOSCAに準拠している。OASIS TOSCAに対応したPaaSがIaaSのインターフェースを呼び出し、クラウド・アプリケーションの管理を行うことにより、クラウド上で稼働するアプリケーションの可搬性を確保し、さまざまなクラウド間の連携や移行を容易にする。
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