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Part3 サーバ仮想化に欠かせない共有ストレージ

2011年9月2日(金)
Think IT編集部

サーバ仮想化と密接な関係

日本国内におけるサーバ仮想化技術は、黎明(れいめい)期から普及期に入ったと言われている。多くの企業は、サーバ仮想化技術を利用してサーバを統合し、運用管理の一元化とコスト削減を目指してITインフラを進化させている。
 また、これまでサーバ仮想化の範囲をテスト用途などの小規模な環境に限定していた企業も、今後はミッション・クリティカルなアプリケーションを含めて、これまで以上にサーバ仮想化の適用範囲を拡大させていくと予想される。
 サーバ仮想化を契機に、共有ストレージを導入する企業も急増している。共有ストレージを利用することで、サーバ仮想化技術が持っている優れた機能を最大限に生かすことが可能になり、結果として仮想マシンの可用性を向上させるなど、さまざまなメリットを享受できるからだ。

VMwareの高度な機能を使う

 共有ストレージがサーバ仮想化のメリットを引き出す点について、米VMwareのサーバ仮想化製品「vSphere」を例に挙げて説明しよう。

 VMwareには、仮想マシンを稼働させたままで、VMware ESX(仮想マシンをホストする物理サーバ)間を移動させる機能「VMware vMotion」がある。ESXのメンテナンスやハードウェア・リソース消費の負荷分散として、非常に有効な機能である。
 ただし、vMotionを利用するためには、前提として、仮想マシンの収容元となるESXと、移動先となるESXとの間で、ストレージが共有されている必要がある(図3-1)。

図3-1●サーバ仮想化には共有ストレージが適する
VMware HAやVMotionなど、仮想化環境の可用性や柔軟性を高めるための高度な機能を利用するには、共有ストレージが必須となる。


 VMwareにはまた、ESXを動作させたサーバ機が物理的に故障した際に、別のESX上で仮想マシンを起動させて処理を引き継ぐクラスタ機能「VMware HA」がある。VMware HAにおいても、共有ストレージが必須になる。
 さらに、VMwareには、ESXを動作させるサーバ機のCPUやメモリ使用状況に応じて仮想マシンをESX間で移動させ、処理負荷の分散を図る機能「VMware DRS(Distributed Resource Scheduler)」がある。DRSを利用する場合も、ESXをHAでクラスタ化している必要があり、結果としてストレージが共有されている必要がある。
 このように、サーバ仮想化環境の機能を最大限に利用するためには、共有ストレージは欠かせない。

仮想化の運用がシンプルに

 次に、運用管理の側面に目を向けてみよう。EMCのストレージ「VNXeシリーズ」は、VMwareの統合管理ツールである「vCenter」と連携し、運用管理を効率化する独自の機能を提供している。 その1つは、サーバ仮想化環境の構成が把握できる機能だ。VNXeの管理ツール「Unisphere」は、vCenterからサーバ仮想化環境の情報を入手して、Unispereの管理画面上に表示することができる(図3-2)。

図3-2●VNXeの管理画面にVMwareの構成情報を表示した画面
vCenter配下のVMware ESXと仮想マシンの情報を一覧表示できる。


 これを利用すると、サーバ仮想化環境でサーバにストレージを割り当てる際、ストレージの管理ツールとサーバの管理ツール(vCenter)の両方を立ち上げてそれぞれの画面を確認しながら作業を進める必要がなくなる。これにより、管理工数が減り、作業の正確性が向上する。 2つ目は、ストレージの割り当て(プロビジョニング)作業の簡素化である。 ストレージ運用の日常的なタスクとして、プロビジョニングがある。
 従来、サーバにストレージを割り当てる作業は、まずストレージ側でサーバに割り当てるボリュームを作成し、次にアクセスの制御設定を施していた。その後、vCenterからデータ・ストア作成するという操作が必要だった。このデータ・ストア作成操作では、サーバからボリューム見つけ出してボリュームをマウントし、データ・ストアとしてフォーマットするという処理を行っていた。 VNXeを活用すると、上記のプロビジョニング作業が自動化される。作業の自動化により、管理者の負担が大きく軽減できる。 プロビジョニングの操作は、「VMware環境向けプロビジョニング・ウィザード」を利用し、必要な情報を入力または選択するだけでよい(図3-3)。

図3-3●VNXeの「VMware向けプロビジョニング・ウィザード」を使う
VMware環境へのストレージ配備は、ウィザードから複数の処理(①〜③)を一度に実行できる。

この簡単な操作だけで、ボリュームの作成とサーバへの割り当てが完了する。 また、プロビジョニング・ウィザードで入力/選択する項目は決まっているため、作業のミスが減るほか、処理を定型化できる。ストレージ専任の管理者がいなくても、正確かつ容易に環境を構築できる。 前述の通り、サーバ仮想化環境では複数のサーバにストレージ・リソースを共有させる必要があるが、VNXeではサーバに対するアクセス制御の設定も非常に簡単で分かりやすい。ウィザードの途中で表示されるサーバ一覧から、アクセスさせたいサーバのアクセス種類を選択するだけでよい。 仮想マシンの台数が増加してボリューム容量を拡張する必要がある場合も、ボリュームのプロパティ画面から拡張する容量を入力するだけで、簡単に容量を拡張できる(図3-4)。

図3-4●ボリュームのサイズは、いつでも容易に変更できる
サーバに割り当てたボリューム・サイズは、拡張したい容量を入力するだけで、いつでも簡単に増やせる。

 これからサーバ仮想化を始める企業も「共有ストレージは導入したいが、IT部門にストレージ専任者がいない」という理由で導入を躊躇する必要はない。VNXeでサーバ仮想化のメリットを最大限に享受してほしい。
 


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