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連載 :
  VMwareの現在

仮想環境のキャパシティ/構成/課金管理

2010年6月16日(水)
ヴイエムウェア株式会社

現在、企業ユーザーの多くが、ハイブリッド・クラウドの実現に先駆けて、仮想化ソフトウエアをベースとした社内クラウド基盤の構築を始めている。これは、仮想化によるコスト削減という目的だけでなく、来るべきクラウド時代へのスムーズな移行を考えれば、必然的と言えるかもしれない。

仮想化が社内、社外を問わず広がる過程において、ユーザーは、サーバー・リソースの有効活用やサーバー・プロビジョニング時間の短縮など、多くのメリットを享受してきた。一方で、“仮想化されたシステムをどのように効率的・安定的に管理していけばいいのか”という、次のステージの課題にも直面している。

例えば、物理環境とは異なる、仮想環境特有の管理のポイント(構成管理・キャパシティ管理・コスト配布・ライフサイクル管理など)に対して追従しているユーザーは、ほとんど存在しないのではないだろうか。

米VMwareは、このような仮想環境・社内クラウド環境の運用管理の課題に対する解として、vCenterという製品を提供してきた。ところが、残念ながらvCenterだけで、すべての課題を解決できるわけではない。このため、数年前から、各課題に対応するモジュールをvCenter Product Familyと称して提供している(図1)。

図1:vCenter Family製品一覧

今回は、上記のvCenter Product Familyの中から、キャパシティ管理製品であるvCenter CapacityIQ、構成管理ツールであるvCenter ConfigControl、課金管理ツールであるvCenter Chargebackについて解説する。

高統合率を実現するvCenter CapacityIQ

IA系物理サーバーの環境において、リソース・キャパシティについて綿密に管理しているユーザーはまれである。いったん構築したシステムの上に、新たに異なるアプリケーションを追加していくようなことは、通常行われないからだ。

あくまでも、初めにサイジングしたスペックの中でリソースが足りてさえいれば、リソースが余っていても問題視はされない。逆に言えば、リソースが足りないと大きな問題となるため、物理環境上の多くのシステムは、最大瞬間風速に耐えられるようにサイジングされている。

実際これが、さまざまなシステムでリソースの無駄を多く発生させていた、主要な原因でもある。

仮想環境においては、1台の物理サーバーにどれだけの仮想マシンを統合できるかが、コストに直結する。統合率が低ければ仮想マシンあたりのコストが高くなってしまうし、統合率を高めすぎるとリソースの競合が発生して全体のパフォーマンス劣化を引き起こす。

このため、仮想環境において最適な統合率を導きだすためには、“物理サーバー上にあとどれだけのリソースが余っているか”を把握しつつ、新たに追加する仮想マシン需要に現状のリソースで対応できるか”を予測することが重要となる。

これが、仮想化におけるキャパシティ管理の基本である。しかし、現在仮想環境を運用している多くのユーザーがキャパシティ管理に頭を悩ませているという声をよく耳にする。

vCenterでは、パフォーマンス・データをデータベースに格納しているため、リアルタイムだけでなく、過去のパフォーマンス・データの参照も可能である。簡易的なキャパシティ管理では、これらのパフォーマンス・データを元に、管理者の主観でキャパシティを管理していくことができる。

しかし、実際には、この手法の信ぴょう性は高くない。なぜなら、パフォーマンス・データを確認するタイミングや管理者の違いによって、判断基準や解釈の仕方に偏りが出てしまうからだ。そこで必要となるのが、定量的かつ継続的、および信頼性の高い分析を可能にする、キャパシティ管理ツールである。

vCenter CapacityIQは、こうした要件を満たすべく開発された製品である。

CapacityIQでは、vCenterのパフォーマンス・データを定期的にキャプチャし、専用のデータベースへと格納する。こうして収集したデータを利用することによって、仮想環境上の残キャパシティや使用済みキャパシティを定量的に把握できるようになる(図2)。

キャパシティ・サイズは、図の赤線で示されている部分である。仮想マシンの平均利用率をベースに、仮想マシン数(VM数)の予測値として示している。CapacityIQでは、HA(高可用性)のためのフェール・オーバーやバッファ・リソースの考慮が可能であるため、リソースの競合や障害発生時のリスクを最小限に抑えながら、リソースの利用状況を理想的な状態に維持できる。

図2: CapacityIQで仮想環境のキャパシティを把握する(クリックで拡大)

また、CapacityIQでは、いくつかの分析機能を提供している。

1つ目は、トレンド分析である(図3)。統計学に基づいて、現状収集されているデータの傾向を元に、将来のリソースの需要予測を行う。

この機能により、管理者は、日々の使用実績に基づいて、将来的にリソース利用率がどのように変化していくのかを把握できるようになる。この図では、濃い線で描かれたラインが取得済みデータのプロット・ライン、薄い線で描かれたラインが未来のキャパシティ予測である。

図3: CapacityIQのトレンド分析画面(クリックで拡大)

CapacityIQ が提供する2つ目の分析機能は、What-if分析である(図4)。“もし1 CPUの仮想マシンが10台追加されたら”などの想定シナリオに基づき、キャパシティが足りるかどうかをシミュレートする。

この機能により、サーバー・リソースを追加するタイミングを客観的に判断し、効率的な増資計画を検討していくことが可能となる。実際に、図3のようにWhat-if条件を入力すると、そのシナリオがグラフ中に点線で表示される。これにより、予測されるキャパシティの変化量を把握できる。

仮想環境においては、リソースの利用状況は流動的に変化する可能性がある。このため、このようなツールを用いてリソースの利用状況を継続的に把握することが、運用上重要となる。

図4: CapacityIQではWhat-if分析も可能
著者
ヴイエムウェア株式会社

ヴイエムウェアは、デスクトップからデータセンターにわたる仮想化ソリューションにおけるグローバルリーダーです。ヴイエムウェアソリューションは、設備投資や運営経費の削減、ビジネス継続性の確保、およびセキュリティーの強化を、環境に配慮した運営と共に実現します。http://www.vmware.com/jp/

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