ローカルデータベースの利用と郵便番号検索
2011年10月7日(金)
ソリューションエクスプローラー内のMainPage.xamlを展開し、MainPage.xaml.vbをダブルクリックして、リスト2のコードを記述します。
ロジックコードを記述する
リスト2 (MainPage.xaml.vb)
Option Strict On LINQ to SQLを利用するためSystem.Data.Linq名前空間をインポートしておきます。 Imports System.Data.Linq System.Data.Linq.Mapping名前空間には、System.Data.Linq.Mappingを生成するために使用されるクラスが含まれています。クラス内において、ColumnAttributeや、TableAttributeクラスを、データテーブルに関連付けます。 Imports System.Data.Linq.Mapping Partial Public Class MainPage Inherits PhoneApplicationPage ' Constructor Public Sub New() InitializeComponent() End Sub namaeIDと_namaeのあるNamaeというテーブルを持つ、YourNameというデータベースを定義します。データベースにはDataContextを継承し、各Tableを持つプロパティを定義します。DataContextとは、オブジェクトのバインディング指定情報を、オブジェクトツリーの親から継承できるようにすることです。数値型のnamaeIDプロパティには、Column属性を持たせ、IsPrimaryKeyにTrueを指定し、主キーを設定します。IsDbGeneratedにTrueを指定し自動連番を有効にします。 文字列型の_namaeプロパティには、Column属性を持たせ、CanBeNullにFalseを指定して、Nullを非許可としています。 接続文字列は基底クラスに渡す形で、保存場所はIsolatedStorage内です。「isostore:/yourNameDB.sdf」と指定します。yourNameDBの部分は、どのような名前でも可能ですが、拡張子は必ず.sdfです。またisostore:/は固定です。 Public Class YourName Inherits DataContext Public Namae As Table(Of Namae) Public Sub New() MyBase.New("isostore:/yourNameDB.sdf") End Sub End Class <Table()> Public Class Namae <Column(IsPrimaryKey:=True, IsDbGenerated:=True)> Public Property namaeID As Integer <Column(CanBeNull:=False)> Public Property _namae As String End Class namaeIDと_namaeのあるNamaeというテーブルを持つ、新しいYourNameというデータベースのインスタンスdbを作成します Dim db As YourName = New YourName()
「氏名」を入力するTextBoxがフォーカスを持った時の処理
TextBoxの中を空にします。「氏名を入力」の文字が消え、新しいデータの入力が可能になります。 Private Sub namaeTextBox_GotFocus(sender As Object, e As System.Windows.RoutedEventArgs) Handles namaeTextBox.GotFocus namaeTextBox.Text = String.Empty End Sub
[追加]ボタンがクリックされた時の処理
「氏名」が未入力の場合は警告メッセージを表示します。 Namaeクラスの新しいリストであるnameListを作成します。同じく、Namaeクラスの新しいリストであるreNameListを作成します。DatabaseExistsメソッドで関連するデータベースを開くことができるかどうか判別し、開けない場合は、CreateDatabaseメソッドでデータベースを作成します。新しいNamaeクラスの_namaeプロパティにnamaeTextBoxに入力された値を指定し、AddメソッドでnameListオブジェクトに追加します。InsertAllOnSubmitメソッドで、DataContext (Namaeクラス)にコレクションのすべてのエンティティ(nameListオブジェクト)を追加します。SubmitChangesメソッドでデータベースを変更します。このメソッドが実行されるまでデータベースは変更されません。 次に、Namaeクラスのコレクション内を変数resultで反復処理しながら、新しいNamaeクラスのnamaeIDプロパティにNamaeクラスのコレクション内のnamaeIDの値を、_namaeプロパティに_namaeの値を指定し、reNameListオブジェクトにAddメソッドで追加します。ListBoxのItemsSourceにreNameListオブジェクトを指定します。これで、ListBox内に連番と氏名と「ごみ箱」アイコンが表示されます。 Private Sub addButton_Click(sender As System.Object, e As System.Windows.RoutedEventArgs) Handles addButton.Click If namaeTextBox.Text = String.Empty Then MessageBox.Show("データを入力してください") Exit Sub Else Dim nameList As New List(Of Namae) Dim reNameList As New List(Of Namae) If db.DatabaseExists = False Then db.CreateDatabase() nameList.Add(New Namae With {._namae = namaeTextBox.Text}) db.Namae.InsertAllOnSubmit(nameList) db.SubmitChanges() For Each result In From c In db.Namae Select c reNameList.Add(New Namae With {.namaeID = result.namaeID, ._namae = result._namae}) Next ListBox1.ItemsSource = reNameList End If End Sub
「ごみ箱」アイコンがクリックされた時の処理
Button(DeleteButton)のTagプロパティにバインドしておいたnamaeIDを取得して、変数delDataに格納します。Namaeクラスの、namaeIDプロパティの値が、delDataの値と同じNamaeクラスのコレクション内を、変数resultで反復処理しながら、DeleteOnSubmitメソッドで、namaeIDが同じデータをNamaeクラスのコレクションから削除します。SubmitChangesメソッドで削除されたデータベースを変更します。 ListBoxのItemsSourceプロパティにdb.Namae.ToListを指定します。これで、ListBox内で選択したデータが削除されます。db.Namaeと指定しただけでは、うまく動作しません。ToListメソッドで明示的にリストに変換する必要があります。 Private Sub DeleteButton_Click(sender As Object, e As EventArgs) Dim delData As String= DirectCast(sender, Button).Tag.ToString For Each result In From c In db.Namae Where c.namaeID.Equals(Integer.Parse(delData)) Select c db.Namae.DeleteOnSubmit(result) Next db.SubmitChanges() ListBox1.ItemsSource = db.Namae.ToList End SubEnd Class
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
Think ITでは、技術情報が詰まったメールマガジン「Think IT Weekly」の配信サービスを提供しています。メルマガ会員登録を済ませれば、メルマガだけでなく、さまざまな限定特典を入手できるようになります。