マイクロソフトが初出展を果たしたコミケC83の企業ブース訪問レポート
一日あたりのビッグサイト来場者数が最大のイベントといえば・・?
東京ビッグサイトで行われている様々なイベントの内、一年で最も来場者数の多いイベントとはなんでしょう?正解は東京モーターショーで、2011年に開催された同イベントでの来場者数は実に84万人以上にもなります。
ただし、一日あたりの来場者数では、今回紹介する同人誌即売イベントの「コミックマーケット(通称コミケ)」が最大となります。2012年12月に開催されたC83(通算83回目のコミケ)では、3日間で合計55万人が訪れました(※)。東京モーターショーの10日間と比べると、1日あたりの来場者数は2倍以上です。
※来場者数はWikipediaより
1年のうち夏と冬の2回開催され、それぞれ「夏コミ」「冬コミ」という愛称で親しまれているコミケですが、前回の夏コミ(C82)でGoogleが、今回C83では日本マイクロソフトが出展することで、今まであまり関係のなかった企業が参加することも注目されています。
もともと、同人(趣味を同じくする人たちのグループ)が作品発表する場のコミケに、なぜ企業が参加するのか?そんなことを探るべく(建前)、いくらかの不安と興味を持ちながら、年の瀬のビッグサイトに訪問してきました。
今回初出展を果たしたマイクロソフトのブースや、イベントを彩る華ともいえるコスプレイヤーさんたちを、写真を交えて紹介していきます。
行列をくぐり抜け、企業ブースのある西4階ホールへ
筆者もはじめて訪れる今回のコミケ。国際展示場前の改札を出てビッグサイトを正面に捉えると、両サイドは入場のためのものすごい行列ができていました。一日の来場者数最大を誇るだけのことはあります。
取材登録を終えて、いざ企業ブースへ!といきたいところですが、ここからも・・というか会場全体がものすごい人のため、目的の企業ブースがある西4ホールにたどり着くのも一苦労でした。
特にすごかったのは、展示ホールに入りきらない幾つもの列が建物の外側を埋め尽くすようになっていたこと。その列が壁のようになって向こう側がうまく見渡せず、移動にも時間を要しました。列を整理するスタッフの苦労が忍ばれます。
こんなまとめも作られていました。
参考:【コミケ】西4階の企業ブース設営は、もう限界かも知れない(NAVERまとめ)
凄まじい行列の中をどうにかくぐり抜け、企業ブースエリアにたどり着いた頃にはすでに11時近く。しばらくして、マイクロソフトのブースが見えてきました。
マイクロソフトのブースで待っていたのは・・
到着とともに迎えてくれたのが、70インチの大型タッチ式モニターBIG PADに映し出されたWindows Azureの公式キャラクター「クラウディア・窓辺」の姿。
クラウディアのコスプレで登場したマイクロソフトの戸倉氏が身体の各部に触れると、照れたり喜んだり、動きながら様々なリアクションをしてくれるのですが、実は3DCGではなく、Cybernoids社が開発した、Live2Dという技術が使われています。
Live2Dでは立体的なオブジェクトを作るのではなく、平面のイラスト(原画)から動きを立体化することで、手描きの良さを生かしたオブジェクトが作れるようになっています。このLive2Dを使ったクラウディアのRSSリーダーは後日Windows Storeで配信されるそうなので、気になる方はチェックしてみると良いでしょう。
このクラウディアには誰でも自由に触れるようになっていたため、参加者たちもクラウディアに触れて楽しんでいました。他にも、Windows8搭載タブレットを使ったアンケートに答えるとグッズが貰えたり、Visual Studioの購入特典となったクラウディアのフィギュア展示や、コスプレスタッフによるじゃんけん大会などでブースはかなり盛り上がりっていました。
販売物は、他のブースに比べてやや高いと考えていたようですが、想定以上の売れ行きだったらしく、同社エバンジェリスト砂金氏によると「数を読み誤っちゃいました」とのこと。次回以降も参加を計画しているらしいので、ぜひ十分な体制で楽しめることを期待しましょう。
ちなみに編集部では“絵が描けなくてもマンガが作れる”ソフトのコミPo!セットを購入。なんと登場キャラクターとしてクラウディア・窓辺が使用できるようになっています。中から同じグループ会社のインプレスジャパンが発行している「できるコミPo!」が出てきたときは微妙な気分を味わいましたが(知らなかった・・)、コミケで販売するにはこれ以上最適な商品はないかもしれません。
今回のコミケ参加について、あらためて砂金氏に話を聞いてみると、もともとコミケ参加への思いは持っていたものの、Googleに先を越されてしまい、悔しい思いをしたとのこと。社内からの意見も様々でしたが、そのあたりの調整など準備をしっかりして、ようやく今回出展することができたそうです。
考えてみれば、先ほどのクラウディアを始め、安曇瑠璃、窓辺ゆう&窓辺あい、窓辺ななみなど、公式・非公式あわせていつの間にか大所帯となっていたマイクロソフトのキャラクターたち。お披露目する場としてもコミケは最適です。
運営するスタッフはマイクロソフト社内の有志ボランティアと、その他の協力メンバーで構成されていました。時期を考えれば冬休みであるはずの年末に、これだけの協力者を集められるのもコミケの魅力だといえるのではないでしょうか。実際にブースを訪れてみて、マイクロソフトがこういった活動でユーザーと積極的に接点を持とうとする理由が少しわかったような気がします。
他の企業ブースを見渡してみると、アニメ作品を放送しているテレビ局やライトノベルを発行している出版社、PCソフトメーカーなどが出展していて、中でもニコニコ動画は当日の“戦利品(グッズなど)”を生中継する、という面白い試みで注目を集めていました。その他、変わったところでは新日本プロレスのブースも!
次ページでは、コミケを彩る企業ブースのコスプレイヤーさんたちを紹介していきます。
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