写真で見るRed Hat Summit 2024
Red Hat Summit 2024からExpoと命名された展示ブースのようすを紹介する。会場となったColorado Convention Centerの2階に設置されたExpo会場は、中央部にカテゴリーごとに分けられたブースを展開し、その周囲にパートナーが配置されるという形式だ。
これは公式に提供されるRed Hat Summitアプリのマップ機能からのスクリーンショットだが、両脇にランチにも使えるテーブルと椅子、それに複数のシアターが用意され、短時間のセッションが実施されていた。
AIを使ったモーションキャプチャー
今回最も重視されたAIについてはモーションキャプチャーと画像合成を行うブースがエントランス近くに設置されていたが、参加者からはあまり人気がなかったようだ。
AIについてはまだ展示できる内容がないためか、どちらかと言えば寛ぐためのスペースになっていた。
大人気のInstructLab
その一方で、今回初のお目見えとなったInstructLabは参加者が実際にコントリビューションを体験するためのラボが用意されており、多くの参加者で賑わっていた。
Red HatのCEOであるMatt Hicks氏もブースを訪れて、参加者との対話を行っていた。
テーブルにはノートPCが用意され、指示された手順に従ってモデルにデータをコミットするまでを一通り体験することが可能だ。
具体的に何をするのかはホワイトボードにも書かれているのでラボに参加しなくても概要は理解できる。
OSSコミュニティとの絆
Red Hatのブースではオープンソースコミュニティのためのセクションも用意され、CentOS、Fedoraなどのディストリビューションのステッカーを配布していた。
大手ベンダーは参加者との対話を重視
メジャーなベンダーはそれほど派手なブースを作らずに、参加者との対話を主眼に置いていたようだ。
元気な新興ハードウェアベンダーOxide Computer
そんな中、新興ベンダーとしてひときわ注目されていたのがOxide Computerのブースだ。
配線を不要とするラック型のサーバーで、OSもミドルウェアも実装済みで出荷されるという。冷却用の空気の通路を確保するための構造が特徴的だ。
ちなみにこの左のバックパックを背負っている男性は、Red HatのStuart Miniman氏だ。彼は元々The CUBEというテックカンファレンスではお馴染みの現地で要人にインタビューを行うメディアブースのインタビュワーとして活躍し、その後Red Hatに転職している。
新興のブースではインタビューを行ったセイコーソリューションズのコンソールサーバーも地味ながらも最小のブースで健闘していた。
●参考:Red Hat Summit 2024から、ルーターやスイッチのコンソールからの操作を集約してAnsibleから自動化するソリューションを紹介
最近のカンファレンスではよくあるリラックスエリア
また最近のテックカンファレンスではよく目にする企業やコミュニティ以外のブース、つまり参加者がリラックスして遊べるエリアも用意されていた。
ピックルボールはテニスと卓球をかけ合わせたようなスポーツで、テニスほど激しくなく卓球ほどスピードも要求されないというレクリエーションのための球技だが、ゲーム性が高い割にテクニックを要求されないという特徴を持つ。そのため、座っている時間が長いテックカンファレンスには最適のエクササイズと言える。
Red Hatはお馴染みの赤いフェルト帽だけではなく、自身でカスタマイズできるベースボールキャップも提供しており、ここのブースも大人気で常に行列ができていた。
また、さらにリラックスしたい参加者たちに人気だった仔犬と触れ合うドッグパークも、短時間ではありながらも大いに人気を博していた。
お土産を探すならロゴグッズのストアへ
会場のエントランス近くにはCool Stuff Storeと称されたRed Hatのロゴグッズのストアが設置され、ここも大いに賑わっていた。
キーノートの記事でも紹介したが、Matt Hicks氏やAshesh Badani氏が着用していたVANSのスニーカーも販売されていた。
パーティも多数開催され賑わう
また多くの参加者が集まるベントでは恒例の、ベンダーが顧客や見込み顧客を招いて行うパーティも数多く実施されていた。
日本からの参加者も多く、キーノートなどの際には同時通訳のためのレシーバーも用意され、カンファレンスで発せられるメッセージを漏れなく伝えたいという意図を感じた。かつてのRed Hat Summitでは会期最終日に日本からの参加者を集めて日本語で発表された内容に関するブリーフィングを行っていたレッドハット株式会社だったが、今回も日本からの参加者向けの部屋を用意して対応していたようだ。
ちなみに余談になるが今回の会期がNBAのプレイオフと重なっていたこともあり、2022‐23年のチャンピオンであるDenver NuggetsとMinnesota Timberwolvesとの試合が行われていた。筆者も観戦したが、会場には多くのサミット参加者が参加していたようだ。
Red Hat Summitは従来のサンフランシスコ、ボストンを交互に行うというスタイルから、全米の各地を転々とする方式に変わることが告知されたが、デンバーはコンパクトで渋滞も激しくなく過ごしやすい街であった。次回のオーランドではどのようなテーマが語られるのか、今から楽しみである。
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