OpenStack Days Tokyo 2015開催直前!エグゼクティブディレクターに聞くOpenStackの今。
金融業界をはじめとして拡がる利用
松下:「OpenStackの最近の事例について教えてください。」
ファイフェルド氏:「パリで行われたSummitでは沢山の事例が発表されました。特に最近は金融業界の事例が多数発表されていて、例えばWells Fargo、スペインのBBVAなどが挙げられます。前回のパリではBMWの事例も紹介されました。他にもExpediaやPayPalなど様々な事例があり、OpenStackの拡がりを感じることが出来ると思います。」
ブライス氏:「それらの事例の中にはTapJoyなどのようにAWSなどのパブリッククラウドとの組み合わせ、つまりハイブリッドで使っている人たちも数多くいます。我々はAWSを悪い奴だとは思っていませんよ(笑)。それぞれの使い方がありますし、Dockerなどのコンテナー技術と組み合わせて素早くアプリを動かすという目的に対しては、パブリッククラウドとの使い分けは必要だと考えています。」
NFVはロードマップの中に
松下:「日本では通信事業者からOpenStackに対する期待があります。特にNFV(Network Function Virtualization)については期待が大きいのではと考えます。それに対してキャリアグレードのセキュリティや高可用性を持ったネットワーク機能を実現できると思いますか?」
ブライス氏:「NFVはこれまでネットワークベンダー独自の高価なハードウェア、ソフトウェアで実現していたルーティングなどの機能を、コモディティのハードウェアとオープンソースソフトウェアで実現するものです。これに関してはアメリカの通信会社であるAT&Tのバイスプレジデントのトビー・フォードからも全く同じ質問をされましたよ。本当にやるつもりがあるのか?ってね。彼には2014年のアトランタのサミットでキーノートスピーチをして貰いましたけど(笑)。
NFVはOpenStackにおいても機能を実現できるようにワーキンググループを作って作業を進めていて、今後のリリースでさらに強化される機能だと考えています。既に製品のロードマップの中に入っていますので、今後、様々なリリースで確認できると思います。」
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