Windows Server 2012 R2におけるWindows 10クライアントのドメインへの参加

2015年10月29日(木)
廣澤 順樋口 勝一

Windowsドメインに、WindowsクライアントPCを参加させるには、簡単な手続きが必要です。Windowsクライアントには、Windows 7、Windows 8.1、Windows 10など異なるバージョンがありますが、それぞれ参加手順が若干異なります。ここでは、最新のWindows 10を例にドメインへの参加方法を紹介します。

LANの設定

LANの設定の詳細は、「Active Directoryユーザーとコンピューター」のときと同様ですので、ここでは省略します。

参加するドメイン名ad.local
ドメインに参加するクライアントPCのユーザーTanaka
Administrator権限を持つユーザーHirosawa

ドメインネットワークに参加するクライアントの設定

(1)Windows 10のシステム情報を起動

Windows 10の「コントロールパネル」−「システムとメンテナンス」−「システム」を開きます。スタートメニューを右クリックして、コンテキストメニューから「システム」を起動します。

(2)「システム」のプロパティ

「システム」の「設定と変更」ボタンをクリックします。

(3)ドメイン名変更

  1. 「システム」プロパティの「コンピューター名」タブをクリックします。
  2. 「変更」ボタンをクリックします。

(4)ドメインの変更

  1. 「ドメイン」ラジオボタンをクリックします。
  2. ドメイン名として「ad.local」を入力します。
  3. 「OK」ボタンをクリックします。

(5)アカウントを入力

ユーザー名「tanaka」とパスワードを入力して、「OK」ボタンをクリックしてみます。

(6)エラーメッセージの表示

tanakaのアカウントとパスワードでは、「サインインする前にユーザーのパスワードを変更する必要があります」というメッセージボックスが表示されます。権限を持たないアカウントでPCにログインした状態で、ドメイン参加時にパスワードを求められたら、管理者アカウントとパスワードをします。「OK」ボタンをクリックして、元のダイアログボックスに戻ります。

(7)Administrator権限を持つユーザーのアカウントを入力

  1. 再度、ドメイン名の変更ダイアログボックスで「OK」ボタンをクリックし、Windows Server 2012 R2のAdministrator権限を持つユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。
  2. 今度は、管理者権限のあるhirosawaでログインします。

(8)ドメインへの参加完了

「ad.localドメインへようこそ」というメッセージボックスが表示されます。「OK」ボタンをクリックします。

(9)Windowsの再起動

「これらの変更を適用するには、お使いのコンピューターを再起動する必要があります」というメッセージボックスの「OK」ボタンをクリックします。

(10)「システム」プロパティを閉じる

いったん、ダイアログボックスに戻り、「システムのプロパティ」の「閉じる」ボタンをクリックします。

(11)今すぐ再起動

Windowsのシステムメッセージダイアログボックスの「今すぐ再起動する」ボタンをクリックします。

(12)サインイン先の切り替え

  1. 再起動後、サインイン画面において「他のユーザー」を選び、ユーザー名とパスワードを入力します。
  2. サインイン先が「AD」になっていることを確認します。
  3. 「Enter」キーを押すか、「→」アイコンをクリックします。

(13)他のユーザーでのサインイン

  1. Active Directoryユーザーとコンピューターの設定で、「ユーザーは次回ログオン時にパスワード変更が必要」をチェックしているので、「サインインする前にユーザーのパスワードを変更する必要があります。」というメッセージが表示されます。
  2. 「OK」ボタンをクリックします。

(14)新しいパスワードの入力

  1. 「新しいパスワード」と「パスワードの確認入力」が求められますので、パスワードを2回入力します。
  2. 「Enter」キーまたは、「→」をクリックします。

(15)パスワードの確認

  1. 「新しいパスワード」「パスワード確認入力」が済んだら、「Enter」キーを押すか、「→」アイコンをクリックします。
  2. 「パスワードを変更しています」というメッセージが表示されます。

(16)パスワードの変更を確認

  1. 「パスワードが変更されました。」というメッセージが表示されるので、「OK」ボタンをクリックします。
  2. 「ようこそ」というメッセージが表示されたあと、ドメイン用のデスクトップの準備が開始されます。ここでしばらく待ちます。

(17)ドメインユーザー用のデスクトップ

デスクトップが表示されたら、スタートメニューから、エクスプローラーを起動します。スタートメニューにも、ドメインのアカウント名が表示されます。ユーザーのプロファイル情報が、ドメイン用のものに切り替わるためです。

(18)ドメイン参加後の確認

コマンドプロンプトを起動し、「set logonserver」と入力して、ドメインコントーラーの名前がでればOKです。

(19)ネットワークの探索とファイル共有の有効化

  1. エクスプローラーが起動されたら、画面の左ペインで、「ネットワーク」をクリックします。
  2. エクスプローラー上部のメッセージをクリックして、「ネットワークの探索とファイル共有の有効化」をクリックします。

(20)Administrator権限のアカウントを入力

Administrator権限を持つ、ユーザー名とパスワードを入力します。

(21)ネットワークへの接続

ネットワークに接続されているほかのコンピューターが表示されます。

フリーランスライター
GMOインターネット株式会社 Windowsソリューション チーフエグゼクティブ

GMOインターネットでWindowsのサービス開発運用に関わって16年、数年単位で進化し続けるMicrosoftのWindowsは新しもの好きにはたまらない製品です。自動販売機に見たことのないジュースがあれば、迷わすボタンを押します。そんなチャレンジが僕の人生を明るく、楽しくしてくれています。

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