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「IoT」はただの流行語ではない

2016年7月14日(木)
ReadWrite Japan

モノのインターネット(IoT)とは、身の回りのものをネットワークで接続する技術及びサービスを指す言葉だ。ここでいう”身の回りのもの”とは、工業機械から家の水筒までのあらゆるものを指す。

いまやIoTというフレーズなしにインターネットやあらゆる技術、そして市場の未来を語ることはほぼ不可能に近い話だ。

これはデスクトップやノートPC、スマートフォンなどの、ネットワーク機器で形成されるネットワークの成長とより幅広いインターネットを意味する。これらのデバイスはネットワークで接続されることでクラウドと通信し互いに追跡し合い、新しい可能性の扉を開くのである。

よく知られているIoT

たとえば、ハンドルもペダルもついていない車がまもなく街を自動的に走るようになる。これは自分の周りを把握するための高度なセンサー技術と人工知能、自分の位置を正確に把握するGPS、そして人間よりも早く判断する能力が可能にする。その結果、人々は本来ハンドルを握っている時間で多くの作業を進めることができる。

ウェアラブルデバイスもそうだ。腕時計がBluetooth経由で携帯とつながり、クラウドとのデータ同期を行うことができる。一日の歩数や心拍数、睡眠の質のモニターもでき、そのデータはどこにいてもクラウド上からアクセスできる。

IoTが消費者にもたらすものとは

IoT技術のおかげで自宅もスマートなものになる。家のブラインドが日の上り下りに合わせて動くようになったり、エアコンは宅内の人の動きを追跡して居るところだけ稼働させることで効率がよくなったりする。冷蔵庫は中の期限切れになりそうな食材を教えてくれ、自動的に買い物リストに追加してくれたりもする。これらはすべてIoT技術がもたらすものだが、まだ手始めに過ぎない。

多くの一軒家の家主にとって、IoT技術はすでに見えないところで活躍しているのだ。家の電力消費を計測するスマートメーターは月一の計測員の確認が必要な従来のメーターに取って代わってしまった。またスマートメーターのおかげで電力会社のウェブサイトにログインし、いつ、どのくらい電力を使用したかがきっちりわかるようになった。

新たな産業革命

工業用途においては、IoT技術は工業機械の稼働に役立っており、生産現場において今何が起こっており、また何が起ころうとしているのかといった重要な情報を提供している。IoTセンサーは機械の効率や稼働をモニタリングし、自動操作プロセスの改善の道を見つけてくれる。膨大な量のデータをたった一つのコントロールルームに集中させることができ、それを人がモニタリング、制御することで、広大な生産現場を一箇所から管理することができるようになる。

セキュリティも素晴らしいIoT技術の活用法の1つだ。ホームセキュリティシステムでも統合されたアプリとクラウドベースのモニタリングが広く持ちいられるようになっており、家の操作盤からではなく携帯から家の鍵を締めてセキュリティシステムを防犯モードにすることが可能だ。また、世界中のどこからでも誰かを一時的に家に入れることもできる。

まとめると、IoTは流行語かもしれないが、現代のインターネットを説明する上でもっともシンプルな単語でもあるのだ。IoTは、我々の生活を楽にするための”ノートPC、携帯、車などが通信し合う環境”を意味するのである。

ReadWrite[日本版] 編集部
[原文]

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