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ストレージ仮想化に対するEMCの取り組み

2009年8月19日(水)
後藤 哲也

FASTによる完全に自動化されたストレージ階層化

 仮想LUN機能をベースにEMC独自のテクノロジーとして提供しているのが、FAST(ファスト:Fully Automated Storage Tiering)です。FASTではストレージ・インフラストラクチャの管理を劇的に容易にし、ストレージにかかる全体的なコストが大幅に削減されます。

 またFASTは、変化するパフォーマンス要件に応じてストレージ階層間の動的なデータ配置や移行を自動化することで、適切なデータを適切なストレージ階層に適切なタイミングでの配置が可能です。コストとパフォーマンスに関する要件を最適化して、ストレージ階層化によるメリットを最大化します。

 特にEMCのハイエンド仮想ストレージSymmetrix V-Maxにおいては、価格性能比の観点から分類される、ストレージ階層に関するすべての選択肢を同一筐体で提供します。一例としては、以下の内容になります。

・「階層0」ストレージとして
最小限の遅延と高いパフォーマンスが求められるトランザクションへの対応としてフラッシュ・ドライブ。

・「階層1」として
パフォーマンス重視のアプリケーションへの対応として、15,000回転のファイバ・チャネル・ドライブ。

・「階層2」として
大量のデータの一括処理やバックアップなど比較的低いパフォーマンスでも十分で、コスト要件を重視する大容量SATAドライブなど。

 FASTでは、システムにかかる負荷は能動的に監視されます。これは使用頻度の高いデータはより高パフォーマンスのフラッシュ・ドライブへ自動的に移動され、逆に使用頻度の低いデータは、より大容量のSATAドライブに自動的に移動するという具合です。FASTはこれらの処理を動的かつサーバーを停止させず、ビジネス継続性や可用性に影響を与えずに実行します。

 また今日、フラッシュ・ドライブは、ストレージ業界に大きな変革をもたらしていますが、FASTによって、より多くのユーザーがフラッシュ・ドライブのメリットを享受できるため、導入の加速が期待されます。

仮想環境でのパス制御、物理と仮想環境のエンド・ツー・エンド管理

 従来の仮想サーバー環境における複雑で限定的なフェイル・オーバーとロード・バランシング・ソリューションに対して大きな優位性を提供するのがEMC PowerPath/VEテクノロジーです。例えば、従来のパス制御に関するソリューションは、VMware VMotionなどの仮想マシン(VM)の移動に伴う、ストレージ・インターフェースの飽和による予期しないパフォーマンス劣化を避けることができませんでした。これに対し、高度なロード・バランシングとフェイル・オーバー機能を持つPowerPath/VEでは、仮想環境において常に高いパフォーマンス・レベルを維持します。PowerPath/VEはVMwareおよびHyper-Vの両方をサポートします。

 物理と仮想環境を包含するエンド・ツー・エンドのリソース・マッピングと管理は、仮想化を支える重要な技術です。EMCでは、物理と仮想環境における統合管理を実現するためのストレージ管理ソリューションを提供しています。そのためVMware vCenterと連携し、仮想マシンを特定し、適切なストレージ・リソースを割り当てるなどが可能です。

 今後、ますます現実化される仮想データセンターの進展においては、高度に統合されたサーバーやアプリケーションが、ペタ・バイト級の大容量ストレージを高パフォーマンス、高可用性のもとでアクセスする環境の構築、効率的な運用が必要です。

 そしてそれを支えるストレージ仮想化は、サーバー仮想化と両輪をなす重要なテクノロジーなのです。

EMCジャパン株式会社
マーケティング本部 プロダクト・マーケティング・マネージャ 
某鉄鋼メーカーのシステム・エンジニア、某監査法人系コンサルティング・ファームのITコンサルタントを経て1999年EMCジャパン入社。現在に至る。

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