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「転妻」「駐妻」の新たな可能性を探る― 地方や海外で仕事を続けるための秘訣とは

2019年1月16日(水)
株式会社Waris

はじめに

リモートワークの浸透で、オフィスに出勤しない働き方、場所(都心エリア)にとらわれない働き方が特別なことではなくなりつつあります。あえて都会を離れることを選択し、UターンあるいはIターンで地方を拠点に働く人も珍しくありません。

一方、パートナーや家庭の事情で地方へ転居「せざるを得ない」状況から、昨今では「どう仕事を切り開いていくか」ということも注目されています。最も身近な例で言えば、転勤族の夫をもつ「転妻」や海外転勤に同行する「駐妻」。ひと昔前までは、夫の転勤に伴って仕事を辞めることがスタンダードでしたが、現在はさまざまな可能性が生まれています。

そこで今回は、自身も転妻を経験し、現在リモートでキャリアカウンセラーとして活躍されている井本仁美さんに、そうした転妻・駐妻の可能性をご自身の経験も交えながらお聞きしました。

■井本仁美さんプロフィール
大手人材会社で法人営業を担当、ベンチャー企業の立ち上げや一部上場企業の中途採用を支援。20代で結婚と2度の出産。結婚と出産時に仕事を変えなければならなかった経験から、同様に環境変化に悩む方をサポートしたいとキャリアコンサルタント資格を取得。株式会社Warisワークアゲインプロジェクトのキャリアコンサルタント、転職希望者向けセミナー講師、人材ベンチャー企業での企画・業務改善、中途採用サポート等、人材・キャリアに関する仕事に従事。現在は夫の転勤先の山口県でフルリモートの仕事を行う。国家資格キャリアコンサルタント。

準備をしていても、想像以上に難しかった
地方での仕事探し

― パートナーの仕事の関係で地方へ移住して仕事探しをした率直な感想は?

想像以上に難しかったです。私にとって最大の落とし穴だったのは、そもそも自分の希望するような仕事そのものが、転居先の地域にほとんどなかったという点です。仕事を辞めるまで都内の大手人材会社で働いていた経験を活かせる人事部門の専門職を求めたのですが、実際に探し始めてみると人事専門のポジションは存在しなくて、総務としての募集しかありませんでした。都心と比べて求人数が少ないことはある程度予測していましたが、仕事そのものに地域性やその土地の流儀のようなものがあることまでは考えが及んでいなかったです。

― 具体的には、どのように仕事を探しましたか?

エージェントも都会のようにたくさんあるわけではないので、それこそ新聞折込みの求人情報を見たり、ハローワークへ相談に行ったりしました。とにかく仕事をしたかったので、「興味のあることなら何でも挑戦してみよう」という気持ちでカフェのアルバイトにも応募しました。その際にもうひとつ落とし穴だと感じたのが、制約のある働き方の文化がまだまだ浸透していなかったことです。子どもが小さく稼働時間に制約があることが、アルバイトを探す中でもネックになりました。

― 求人そのものが少なく希望する仕事がない、働き方に制約も
ある中で、どのように仕事を獲得していったのでしょうか?

これだけ求人を見て、アルバイトにも応募して、それでも働けないのなら「自分で仕事を作るしかない……!」という思いに至ったのが転機でした。私の場合、夫がUターンして地元・山口の家業を継ぐというきっかけで移住したのですが、実はいちど移住した後に2年間だけ東京へ戻った時期がありました。その後、本格的に山口に腰を据えることになったのですが、東京にいる2年間で「次に山口へ行く時に役立つように」と先回りして出来る限りの準備をしておいたのです。

― 転居を見越して準備とは素晴らしいですね! どのような準備をしたのですか?

ひとつは、正社員以外で仕事経験を積んでおくこと。フリーランスとして新入社員研修の講師などを受託していました。それから、キャリアカウンセラーの資格も東京にいる間に勉強して取得しました。そこまで準備していても、地方での仕事探しはとても苦労しました。でも、準備と経験を蓄積しておくに超したことはないと思います。実際「自分で仕事を作るしかない」と切り替え、リモート前提で地域を限定せずにフリーランスのキャリアカウンセラーとして活動しようとしたとき、頼りになったのは東京での2年間に築いたネットワークでした。

新しい土地で仕事をしていくために必要なこと

― 経験を通じて、パートナーの転勤を乗り越え、新しい土地で仕事を切り開くために大切なことは何だと思いますか?

まず、その地域を受け入れることだと思います。私も仕事探しで地域性の違いに驚いたり落ち込んだりしましたが、「あっちに住んでいたらこうだったのに」と考えても何も始まりません。状況を受け入れることで見えてくることもあるはずです。そのうえで、自分が今どんな状況にいて、どんなことをやりたいと考えているのか、周囲にきちんと発信することが大切です。その時すぐに適した仕事が見つからなくても、何かの機会に自分を思い出してもらえる可能性があるからです。そして、発信する際は「月に○時間くらい働きたくて、○○と○○に興味があってやってみたい」というように、できるだけ具体的に伝えておくと印象に残りやすいのでおすすめです。

― 環境をポジティブに捉えること、意志を持つことが重要ですね。

変なプライドにしばられていては、前に進めないですからね。仕事を続けたい、働きたいと考えるなら、どんな小さな仕事でも挑戦してみようという気持ちでした。納得できないことをする必要はないですが、ワクワクできることならハードルを下げるのも全然構わないと思います。それから、領域を絞りすぎないこともポイントです。実はキャリアカウンセラーの仕事をする傍らで、山口に新設されたデジタルコンテンツ系スクールに通ってWebデザインの勉強も始めました。一見なんの親和性もなさそうな2つのスキルですが、興味のあることを掛け算することで思いがけない市場価値が生まれるのではと期待しています。あとは、事前に勉強したり経験を積んだりしておくと、崖っぷちに立たされた時の自信になります。先を見据えて準備しておくことは重要です。

今では山口での生活を満喫している井本さん一家

注目のリモートワーク「RPA」で
活躍する女性をサポート

― 勉強して備えておくことの重要性をお話いただきましたが、
今注目されているRPA※1は井本さんもおすすめのスキルだとか。

2018年5月にスタートした「RPA女子プロジェクト※2」にキャリアカウンセラーとして関わっています。なぜRPAスキルがおすすめかと言うと、ひとつは、まだ新しい分野でプロフェッショナル人口が少ないこと。そして、スキルを身に付ければリモートでもバリバリ活躍できて、高収入も狙っていけること。この2点が大きいです。講座もすべてオンラインで受けられます。

― 実際にRPA女子プロジェクトの講座を受けているのは、
どのような方が多いのですか?

仕事を辞めてからのブランクが長い方、出産やお子様の小学校入学などのライフイベントを機にキャリアチェンジ、新しい働き方を考えていらっしゃる方、今は正社員で勤めているけれどフリーランスでRPAの仕事に挑戦したいという方、本当にいろいろな方が受講されています。中には、地方や海外移住を視野に入れて資格取得を目指している方もいます。バックグラウンドはそれぞれですが、多くに共通して言えるのは「覚悟をもってキャリアチェンジしよう」と考えていることです。「今のままでいいのか?」といった危機感と「チャレンジしたい」「成長したい」という向上心のある方が多いので、今後のキャリアに非常に期待できます。

― RPAを学ぶのに向き・不向きはありますか?

新しい分野なので、「一体どんな仕事なのか」「自分でもできるのか」と迷われる方は多いですね。基本的に講座は未経験の方でも1から学べるように設計されているので、どんな方でも興味があれば挑戦していただけます。とはいえ学習レベルは高いので、あえて特に向いている方を挙げるなら、やはりIT系出身の方は習得の早い方が多いですね。必ずしも開発やコンサルティングの経験がなくても、例えばIT企業のヘルプデスクの経験があれば、ある程度の専門用語が理解できればまったくの未経験よりも入っていきやすいと思います。経理や人事などバックオフィスの経験も、クライアント側のニーズをスムーズに理解できるといった意味で活かせるのではないでしょうか。

― リモートで活躍できる可能性のある職業が新たに生まれているのはワクワクしますね。

そうですね。受講者のカウンセリングをしていると「これからの世の中で役立つスキルを身につけたい」「いつか海外で暮らす夢を叶えるために」という方々がいらっしゃるので、私もワクワクさせられ、勇気づけられます。認定後は場合によっては一定期間、企業に常駐して作業することもありますが、経験を積めば場所を問わず活躍できる可能性があるRPAは今後の展開が本当に楽しみです。私自身が転居で仕事を変わる際に学んだ経験を活かして、これからもみなさんの活躍をサポートしていきたいですし、私自身ももっと成長していきたいと思います。

* * *

井本さんの事例は、東京にいる間にスキルとネットワークを形成し、環境をポジティブに捉えることで求人の少ない地方在住でもフリーランスとしてキャリアを継続するという働き方でした。このような場所を選ばない働き方は「転妻」「駐妻」にとって大きな可能性を秘めています。

※1, ※2RPAおよびRPA女子プロジェクトとは?
RPA(Robotic Process Automation)はソフトウェアロボットによる業務自動化のこと。業務の効率化、迅速化、コスト削減につながるため、労働人口の減少など日本の社会課題の解決に貢献するソリューションとして注目を集めています。「RPA女子プロジェクト」はRPAテクノロジーズ株式会社、株式会社MAIA、株式会社Waris、株式会社ブイキューブによる、RPAを活用したい企業や団体にRPAスキルを身に着けた女性をマッチングすることで、子育て・家族の転勤・介護等の理由で離職している女性の復職を支援するためのプロジェクトです。

多様な生き方・働き方を創出する人材サービス企業。広報・マーケティング・人事等のプロスキルを持つ女性と企業とのマッチングサービスを展開するほか、一度離職したキャリア女性の復職支援サービス等も展開。http://waris.co.jp

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