離れた拠点でのチーム開発
シナリオ2
Webアプリケーションのバージョン3を開発するため、多数の開発者が作業を進めています。開発者は2つのチームに分かれており、1つのチーム(8名)はロンドン、もう1つのチーム(12名)はトロントにいます。2つのチームの間には5時間の時差があります。
さらに、彼らはトロントから2時間遅れの時差があるアリゾナ州フェニックスの本社内の開発用サーバに格納されている同一のコードベースに対して作業を行う必要があります。
考えられるソリューション
Zend Studio for Eclipseが提供するチーム開発機能は、第1回、第2回のシナリオ1で紹介したSVNに関する機能以外にもあります。
Zend Studio for Eclipseからソースコード管理サーバ(Zend Studio for EclipseはCVSとSVNの両方をサポートしています)への接続を確立すると、開発者は、バージョン管理プロセスを開始し、ファイルをチェックアウトして、作業内容を開発用サーバにコミットできるようになります。
そのようなことが可能になるだけで、開発業務がはるかに安定し、統制されたものになります。
Zend Studio for Eclipseには、多数のチーム開発オプションが用意されています。ここでは、そのうちのいくつかを紹介し、ローカルネットワークを介した開発業務の一環としてそれらを利用する方法について説明します。
Zend Studio for Eclipseを実行する開発環境をそれぞれの開発者のコンピュータ上で構築する際には、エクスポートウィザードとインポートウィザードを使用することができます。これは、大きなメリットであると言えるでしょう。
例えば、開発環境全体をセットアップしてからシステム全体に適用されるプレファレンスがエクスポートされるようにして、開発者全員が(少なくともはじめのうちは)同じ開発環境で作業を行えるようにすることができます。
さらに、プレファレンスファイルをプロジェクトのSVNリポジトリに保存するようにすれば、ある期間にわたってプレファレンスに加えられた変更をコミットしてチーム全体で使用できるようにもなります。
もう1つの例としては、コードセグメントのデバッグプロセスにおいて、ブレークポイントをエクスポートして開発チームに送信することもできます。そのようにすれば、その整形式XMLファイルの内容を各人のIDEにインポートするだけで、チーム全体で同じデバッグプロセスが実行されるようになります。エクスポートプロセスでは、最初に図1のようなウィンドウが表示されます。